1年で聖書を!
◆ 民数記15-16
◆ マルコ6:1-29
聖書のみことば 出エジプト記6:1-13

 
わたしはあなたがたを……労役から救い出す。伸ばした腕と大いなるさばきとによってあなたがたを贖う。―出エジプト記6:6


テネシー・アーニー・フォードが歌った「シックスティーン・トンズ」(マール・トラビス作詞)は、1950年代半ばのアメリカで大流行しました。この曲を聴いた当時の人たちは、状況に縛られていると感じている炭坑夫の嘆きに、自分を重ね合わせていたようです。炭坑夫は、働けど働けど状況を変えられません。彼らは、会社が所有する家に住み、賃金は、会社が経営する店でしか通用しないクーポンで支払われていました。この炭坑夫は、仮に天国に召されたとしても、自分のたましいは会社の店の所有物だから行くことはできない、と言うのです。

炭坑夫の絶望に打ちひしがれたあきらめは、400年間エジプトで奴隷だったヘブル人の気持ちを理解する助けになるでしょう。モーセは、奴隷からの解放という神の約束を伝えましたが、彼らは「落胆と激しい労役のため」(出6:9)聞く耳が持てません。あまりにも落ち込んでいたので、上を見ることができなかったのです。
 

しかし神は、彼らにはできないことをしてくださいました。ご自分の民を奇跡で解放されたのです。このできごとは、神が、御子イエスを通して、わたしたちの救いのために力強く介入してくださる、ということを予示しています。「私たちがまだ弱かったとき、キリストは定められた時に、不敬虔な者のために死んでくださいました」(ロマ5:6)と聖書が語るとおりです。

人生の最悪の時でも、神のすばらしい恵みがあるので、希望を持つことができます。

(David McCasland)

神に希望があるかぎり、絶望はありえない。