1年で聖書を!
◆ Ⅰ列王記8-9
◆ ルカ21:1-19
聖書のみことば ローマ6:1-14

 
あなたがたの死ぬべきからだを罪の支配にゆだねて、……はいけません。―ローマ6:12


パウロはローマ人への手紙5章20節で、「罪の増し加わるところには、恵みも満ちあふれました」と述べました。この大胆な見解は神学的論争のきっかけになります。ユダの手紙4節は「神の恵みを放縦に変える」可能性を警告しています。悪くても赦されることが分かっているなら、なぜ善良でなければならないのでしょう。どれほど悔い改めを強調しても、このように考える人が出てくる危険性はぬぐえません。

パウロはこの点について、はっきり述べています。「恵みが増し加わるために、私たちは罪の中にとどまるべきでしょうか」(ロマ6:1)と問いかけ、「絶対にそんなことはありません。罪に対して死んだ私たちが、どうして、なおもその中に生きていられるでしょう」(2節)と明確に否定しました。新生したクリスチャンは、罪に恋焦がれるべきではありません。
 
しかし、邪悪さは常に死の悪臭を漂わせているとは限りません。むしろ、全く魅力的です。

パウロは、この点をわきまえていました。ですから、「あなたがたも、自分は罪に対しては死んだ者であり、神に対してはキリスト・イエスにあって生きた者だと、思いなさい。ですから、あなたがたの死ぬべきからだを罪の支配にゆだねて、その情欲に従ってはいけません」と忠告しました(11-12節)。

自分に向けられた神の愛の素晴らしさを本当に分かっているなら、神の恵みを悪用しようとはしません。むしろ、人生をかけて、神の恵みの深さを学び、味わい、他の人にも伝えようとするでしょう。

(Philip Yancey)

私たちが神の恵みによって救われたのは、恥さらしな人生を送るためではない。