1年で聖書を!
◆ エステル記3-5
◆ 使徒5:22-42
聖書のみことば ルツ記2:11-23

あなたを愛し、七人の息子にもまさるあなたの嫁が、―ルツ記4:15

ナオミの一家はユダの地を襲った飢饉から逃れ、モアブへ移り住みました。ふたりの息子は、そこでモアブ人女性と結婚しました。オルパとルツです。しかしその後、ナオミの夫と息子たちは死んでしまいました。当時、女性の生活は男性に依存していたので、3人の夫人たちは苦境に立たされました。ナオミとルツは、理想とは程遠い状況に陥りました。

ナオミはユダの地の飢饉が終わったと聞いて、故郷に戻ることにしました。オルパとルツもいっしょに行こうとしましたが、ナオミは「主の御手が私に下ったのです」と言って、実家に戻るようにふたりに命じました(ルツ1:13)。

 
オルパは帰っていきましたが、ルツはナオミについていきました。ナオミの信仰は弱くなっていましたが、ルツはナオミの神を信頼していたのです。

この話は、飢饉、死、そして、絶望と、ひどい状況から始まります(1:1-5)。しかし、そこから状況が一転します。その原因は、ナオミはルツから(1:16-17、2:11-12)、ルツはボアズから(2:13-14)、分不相応なほどに親切な計らいを受けたからです。また、登場人物は妙な組み合わせです。ふたりの未亡人(ひとりは年老いたユダヤ人で、もうひとりは若い異邦人)と遊女の息子(ヨシ2:1、マタ1:5)なのです。

はからずも、ルツはボアズの土地で落ち穂拾いをしました(ルツ2:3)。その結末は、想像を超えた恵みでした。赤子が生まれ、その子の家系から救い主が誕生するのです(4:16-17)。神は、普通の人、弱い信仰、そして親切という小さなことから大きな奇跡を起こされます。

(Julie Ackerman Link)

信仰者が体験する苦難はすべて、後の喜びのために神が計画されたものだ。―ジョン・パイパー