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◆ Ⅱ歴代誌17-19
◆ Ⅱ歴代誌17-19
聖書のみことば エステル記7:1-10
だれに対してでも、悪に悪を報いることをせず、―ローマ12:17
ジョージ・ワシントン・カーバー(1864年~1943年)は、すさまじい人種差別を克服し、アメリカ合衆国の高名な教育者としての立場を確立しました。カーバーは、自分にひどい仕打ちをした人たちを憎むという誘惑をはねのけました。そして、「心に巣食う憎しみは、最終的にその人自身を滅ぼしてしまう」という賢明な言葉を残しています。
エステル記は、憎悪が自滅を招く様子を記しています。ユダヤ人のモルデカイは、ペルシヤの宮廷で高官ハマンにひざをかがめてひれ伏すことを拒みました。ハマンはこのことに激怒して、モルデカイとユダヤ民族が、ペルシヤ王国の脅威であるかのように嘘の報告をしました(エス3:8-9)。彼の企てはうまくいき、ハマンはペルシヤ王にすべてのユダヤ人を殺す勅命を布告してもらうことができました。ところが、その勅令が実行にうつされる前、エステル妃の取りなしによりハマンの策略は暴かれてしまったのです(7:1-6)。王は激しく怒り、ハマンは自身がモルデカイのために作った絞首台で処刑されました(7:7-10)。
カーバーの言葉とハマンの行動は私たちに、憎しみは自らを滅ぼすということを思い起こさせてくれます。聖書の教えは、憎しみを乗り越えて、善をもって悪に報いることです。使徒パウロも「悪に悪を報いることをせず」(ロマ12:17)と語っています。傷つけられたとしても、「自分で復讐してはいけません」(19節)。むしろ正しいことをして、自分は「すべての人と平和を保」つようにしましょう(18節)。
憎しみは自滅をもたらすが、愛はキリストの教えを全うする。