ウエストバージニア州のアパラチア山脈に沿って走るハイウェイ77号線には、あちこちに退避所が設けられています。これは半舗装の車線で、10キロ程度の距離で高低差が400メートル以上ある坂道に設けられています。曲がりくねった坂は、ドライバー、とりわけトラック運転手にとっては難所です。

ハンドル操作が難しい道路では、本線を離れて避難する場所が必要です。同様に、感情や欲求をコントロールできず、信仰の歩みに害を及ぼすようならば、そこにも避難する場所が必要です。聖書は、私たちが誘惑に遭っても「耐えられるように、(神は)脱出の道も備えてくださいます」と語ります(Ⅰコリ10:13)。神はみことばの力によって、誘惑に「ノー」と言えるようにしてくださいます。サタンは、食欲、権力欲、神への信頼、という分野でイエスを試しました。しかし、イエスは申命記のみことばを引用することで、すべての誘惑を退けました(マタ4:4-10)。荒野で40日間断食した後ですから、イエスは極限状態だったはずです。しかし、みことばがイエスを守り、イエスはサタンに勝利しました。

試練や誘惑に遭うと、手立てもなくただ災難を待つだけだと思うかもしれません。過去の失敗や孤立させられた経験が、ますますその思いを強くするでしょう。そんなときでも、私たちは神を信頼することができます。神は真実なお方です。神は罪の誘惑に対抗する策を備えてくださいます。