ローラは山羊と羊を借りてトラックに乗せました。キリスト降誕劇のリハーサルのためです。動物たちは少しの間バタバタして、頭突きをしたりしていましたが、やがておとなしくなりました。動物を乗せて教会に向かう途中、ガソリンスタンドに立ち寄りました。
セルフスタンドで給油していると、何と山羊が地面に降りています。羊の姿はありません。動物たちを静めることに気を取られて、十分に掛け金を留めていなかったのです。ローラは友人たちに連絡し、警察にも通報しました。そして、夕方の数時間、商店街やとうもろこし畑、近くの森林を、必死で捜索しました。大勢の教会員は、借りた動物が見つかるように祈りました。
翌朝、ローラと友人は、「迷子の羊」と書いたチラシをガソリンスタンドに貼ってもらおうと出かけました。レジの店員と話していると、いなくなった羊の居場所を知っているとひとりの客が言います。近所の農場に迷い込み、畜舎に保護されていたのです。
神は迷子の羊(あなたも私も)を心配してくださいます。イエスは、神の愛を示し人を救うために、天から来られました(ヨハ3:16)。私たちを捜して見つけ出すために、はるばる来られたのです(ルカ19:10)。
ローラは羊に「奇蹟」というあだ名をつけました。神の救いは、神の恵みの奇蹟です。
天の父よ。私たちとて自分の大切なものに気を配るのですから、あなたはなおさら、あなたの大切な子どもたちに気を配ってくださいます。祈りに応えてくださり、ありがとうございます。あなたの恩寵の奇蹟に感謝します。
良い牧者は羊のためにいのちを捨てます。(ヨハネ10:11)