おばあちゃんのレシピ
多くの家には「我が家の味」があります。私は「客家(ハカ)」と呼ばれる中国系の民族に属していますが、客家には「算盤子(そろばんの珠)」と呼ばれる、ぜひ一度は食べていただきたい伝統料理があります。この料理で「我が家の味」を保持していたのは、当然のことながら祖母でした。旧正月に親族で夕食を囲んだ時はいつも、「この料理は覚えなければいけないね」と話し合ったものです。しかし、手ほどきを受けないまま月日が流れ、祖母はもういません。あのレシピは祖母とともに失われてしまいました。
隠れているライオン
父は低木の茂みに隠れてライオンのようにうなり、私たちと遊んでくれました。私たちは1960年代にガーナの田舎に住んでいましたが、それでも、ライオンと出くわすなどありえないことでした。それで、私たち兄弟は笑いながらうなり声のもとを捜して、父と楽しく遊んだのです。ところがある日、友だちが遊びに来ていました。そして、あのうなり声が聞こえてくるや、悲鳴を上げて走り出しました。私たちは、この危険が幻だと知っていましたが、なぜか、いっしょに走り出しました。父は友だちを怖がらせてしまって、本当に申し訳なく思いました。そして、私たち兄弟は、他人のパニックに踊らされてはいけないことを学びました。
マグダラのマリヤ―イエスに育てられた信仰の軌跡
福音書に登場する人物の中で、マグダラのマリヤの物語ほど、すっかり変えられた人生、信仰による堅い絆、そして献身的な愛を伝えるものはないでしょう。
マグダラのマリヤの生き方から、痛んだ心がイエス・キリストの愛を通して、希望、活力、そして平安を得ていくことを味わいましょう。
光に向かっていく
ある日、ピンクのチューリップの花束をもらいました。花瓶に入れると、花たちは太い茎の先でゆらゆら揺れました。テーブルの真ん中に置いたのですが、翌日、花は違った方向に向いていました。昨日は上を向いていた花が横を向いて、窓から差し込む太陽の光に向かって身を伸ばしていました。