誰が勝つか分かっている
私の上司は、ある大学のバスケットボールチームの大ファンです。その大学が全米選手権で優勝したので、部下のひとりがお祝いの メッセージを送りました。ところが、上司は決勝戦のビデオをまだ見ていなかったので、結果が分かってか、拍子抜けだと言いました。しかし、スコアが拮抗しても安心して見ていられるとも言いました。どちらが勝つか分かっていたからです。
青い線
アルペンスキー滑降の競技用コースには、真っ白な雪の上に青色のスプレーで線が引かれています。観客の目に美しいものではありませんが、選手の成功と安全のために必要です。それはゴールまでの最短ルートを選手に示します。また、雪の白さと青のコントラストは、選手が斜面に出来た窪みの深さを察知するのに役立ちます。斜面を高速で滑降する選手の安全にとって、その線は不可欠なものなのです。
逆向きに歩く
家族の農園で1932年に撮影された6歳のフラナリー・オコナーのニュース映像を見ました。フラナリーは後に、アメリカの人気作家となりましたが、後ろ向きに歩くことを鶏に教えている幼少期の映像が残っていたのです。これは彼女の生き方を暗示します。オコナーは自身の文学的感性と霊的信条のために、39年間の生涯を逆向きに歩みました。反体制的に考え、執筆しました。彼女の聖書的テーマが既存の宗教観の真逆になることに、出版社も読者も困惑させられました。
なります
シャーリーが夕方、家でくつろいでいると、窓の外で、知らない老夫婦が、古い柵を運ぼうとしていました。それで、夫と手伝いに出て、4人で台車に乗せ、大通りを抜けて彼らの家まで「エイコラ、エイコラ」と運びました。もう一枚を取りに戻ったとき、妻の方が「私の友だち、なる?」と聞いたので、シャーリーは「なります」と答えました。このベトナム人夫婦は、ほとんど英語が分からず、子どもたちは独立して遠方に引っ越して寂しかったのだそうです。