第一次世界大戦が勃発したとき、英国の外務大臣エドワード・グレイ子爵は、「ヨーロッパ全土で灯りが消えていく」と言いましたが、そのとおりでした。「すべての戦争を終わらせるための戦争」の終結までに、民間人を含めた2千万人が戦死し、2千百万人が負傷しました。

規模こそ違いますが、家庭、職場、教会や地域社会にもいさかいの暗雲が垂れ込めることがあります。だからこそ、違いを生む人になりなさいと、神は言われます。そのためには神の知恵が必要です。使徒ヤコブは「上からの知恵は、第一に純真であり、次に平和、寛容、温順であり、また、あわれみと良い実とに満ち、えこひいきがなく、見せかけのないものです。義の実を結ばせる種は、平和をつくる人によって平和のうちに蒔かれます」(ヤコ3:17-18)と語りました。

平和をつくる者の役割は、大きな収穫があるので重要です。「義」の意味は「正しく立つ」または「正しい関係」です。平和をつくる者は、関係修復の手助けができます。「平和をつくる者は幸いです。その人たちは神の子どもと呼ばれるから」(マタ5:9)とイエスが言われました。神の子どもたちは、神の知恵に頼り、平和の最も必要な場所で神の平和の道具になります。