息子は夏休みの宿題で、アルプスの山に登ろうとした少年の本を読みました。少年は日々訓練に明け暮れ、ついに山頂を目指す一団に入って出発しましたが、途中で病気になった仲間のために、彼と共に残る決断をしました。息子の先生は「登頂できなかった主人公は、負けたのですか」と生徒たちに尋ねました。「そうです。失敗に終わる運命だったんです」と答えた生徒がいる一方、「ちがいます。人を助けるために自分の大切なものをあきらめたのですから」と述べる生徒もありました。

人を助けるために自分のことを後回しにするのは、イエスのようだと言えます。各地を巡って神の真理を伝えるために、イエスは、家庭や安定した収入、世間体を犠牲にし、最後には、私たちを罪から解放し、神の愛を示すために、ご自分の命さえささげられました(Ⅰヨハ3:16)。

世間でいう成功は、神のそれとは大違いです。神は、恵まれない人や傷ついた人を助けようと行動する心を高く評価されます(17節)。人々を守ろうとする決断を喜ばれます。私たちは、己の価値観を神の価値観に合わせていくように神に助けていただき、神と人を愛することに尽力しましょう。それこそが最も意義ある成功です。