ハリエット・タブマンは奴隷の家庭に生まれ、読み書きができませんでした。残虐な主人のせいで頭部にけがを負い、生涯、後遺症に苦しめられました。しかし、逃亡奴隷となった後は、300人もの奴隷を救出するために神に用いられ、救出された人たちから「モーセ」と呼ばれました。

懸賞金がかけられ、生命が危険にさらされていたにもかかわらず、勇敢にも南北戦争前の南部に19回も潜入し、多くの奴隷を救出しました。献身的なキリスト者で、賛美歌と聖書を必ず救出旅行に携え、暗唱した聖句を用いて、その聖句を人々に読ませました。タブマンは、仕事のことをいつも祈っていて、どこにいても、常に神と語らっていたと語りました。そして、ちょっとした成功さえも自分の力ではなく、神のおかげだと賛美しました。彼女の生き方は「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです」(Ⅰテサ5:16-18)という使徒パウロの命令を力強く表していました。

神を心底頼って祈り、苦境の中でも神を賛美するなら、神は私たちに力をくださり、難しい仕事でさえ全うさせてくださいます。私たちの救い主は、今、私たちが直面しているどんな問題よりも偉大なお方です。神を見上げるなら、神は私たちを導いてくださいます。