あらゆる名にまさる名
メキシコから家族で移民してきた後、両親は家でもめったにスペイン語を話しませんでした。私がアメリカになじめるようになるためです。学校では英語風の通名を名乗りました。私はアメリカ風に疲れて、18歳になると、本名で州の身分証明書を申請しました。忘れかけていた自分のルーツを取り戻したかったのです。
その10年後、出生証明書の写しを請求した私は、届いた書類を見て大慌てしました。「役所が私の名前のつづりを間違えてる!」「違うわ、間違ったのはあなたよ」と母。「当時、何か考えがあって、わざとそうしたと思っていたわ」と言いました。この話でお分かりのように、現代の北米では名前に対する思い入れやこだわりは比較的少ないと言えます。
一方、聖書の時代、名前は人の性格や受け継いだもの、その人そのものを定義する役割を果たしました。
使徒ヨハネはイエスを「言(ことば)」と紹介し、その名を信じる者はみな「神の子となる資格」を与えられると述べました(ヨハネ1:1、12)。良い牧者であるイエスは「自分の羊の名を呼んで」(10:3)、親しい関係を示されます。
神は、民族・人種・性格といった私たちの独自性を設計されました。同時に、神の子である私たちの本国は、天の御国です(フィリピ3:20)。ですから、〇〇らしくとか、居場所を求めて自分を変える必要はありません。キリストの名はあらゆる名にまさる名です(2:9)。そして、このお方の約束は全て、私たちのものです。
人間には「自分は誰なのか」「何のために存在するのか」という普遍的な問いがあります。10月は、キリストにあるアイデンティティを知ることに注目しました。
【このテーマは今月の以下のエッセーでも取り上げています。】
1日 闇からの救出
8日 イエスの働き
15日 キリストの光の中を歩む
22日 神は尊重してくださる
すべての名にまさる名
メキシコ系移民一世の私がアメリカ人らしくなるようにと、両親は家でスペイン語をめったに話さず、学校の書類も英語風の名前で提出しました。周囲になじむのに疲れた私は、本当の自分を取り戻そうと、18歳のとき、本名で州の身分証明書を申請しました。その10年後、出生証明書の写しを見て、名前のつづりが間違っていると大騒ぎしました。すると母は、「あなたがそう書いたのよ。わざとだと思っていたわ」と当時を振り返りました。
聖書の時代、名前は人の性格や受け継いだもの、その人そのものを定義する役割を果たしました。預言者イザヤがメシヤの名をインマヌエル(「神は私たちとともにおられる」)と告げたのは、神の来臨によって神が常に近くにご臨在くださるという宣言です(イザヤ7:14)。メシヤは「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」(9:6)と呼ばれます。その名は、神のご性質を明かし、賛美、信頼、愛を受けるべきお方であると示します。使徒ヨハネはイエスを「ことば」と紹介し、その名を信じる者に「神の子どもとされる特権」が与えられると述べました(ヨハネ1:1、12)。良い牧者であるイエスは「自分の羊をその名で呼んで」(10:3)、親しい関係を示されます。
神は、民族・人種・性格といった私たちの独自性を設計されました。しかし、神の子である私たちの国籍は天にあります(ピリピ3:20)。ですから、〇〇らしくなければ、周囲になじまなければ、と気負う必要はありません。キリストの名はすべての名にまさる名です(2:9)。そして、このお方にあるすべての約束は私たちのものです。
デイリーブレッド寄稿者Xochitl Dixon
人間には「自分は誰なのか」「何のために存在するのか」という普遍的な問いがあります。その問いにどう答えるかが、どのような人間になり、何を大切にするかを左右し、言動や人との関わり方にも大きく影響するでしょう。 10月は、キリストにあるアイデンティティに注目しました。このトピックは、10 月1、8、15、22 日でも取り上げています。イエスにある自分をよりよく知るために用いられることを祈ります。
賜物を用いる
俳優のデヴィッド・スーシェは、アガサ・クリスティー原作のTVドラマ『名探偵ポワロ』の主役を務めました。最終シーズンを撮影中の2013年には舞台の主役も務めましたが、合間に「人生で最大」の仕事をしました。音声版聖書制作のために、200時間以上を費やし、聖書全巻、75万2,702語を朗読したのです。
友だちに語る
高校生の頃、私はキャサリンと仲良しで、電話をしたり、自由研究を一緒にしたり、乗馬をしたり、互いの家に泊まったりすることもありました。