ニュー・シーカーズという英国のグループが、コカ・コーラのCMソングとして歌った「愛するハーモニー」は一世を風靡しました。ローマ郊外の丘の上で若者たちが歌う初期のテレビCMは、今でも多くの人の脳裏に焼き付いています。果物の木やミツバチを育てようという歌詞は少々滑稽でしたが、心を込めて愛のハーモニーを歌おう、と呼び掛ける歌に人々は共感しました。

使徒ヨハネは同じような理想、さらに大きな夢を語っています。彼は「天と地と地の下と海にいるすべての造られたもの、それらの中にあるすべてのもの」(黙示5:13)が歌っている夢を見ました。それは荒唐無稽な夢だったでしょうか。いいえ。贖い主を賛美しているのですから、これ以上無いほどに現実味のある夢です。その光景が実現するまでに起こる戦争や死などの啓示、それは、御子の愛の犠牲が克服しなければならない様々なことですが、その啓示もまた現実に起こるのです。

神の子羊は、大きな代価を払われました。私たちの罪を背負って死に、死に打ち勝ってよみがえられました。神の子羊は、私たちを死の恐怖から解放し、天地万物に完全な愛のハーモニーで歌うことを教えてくださいました。