火星と木星の間を公転している小惑星プシケの組成は、金、鉄、ニッケル、プラチナなどだと推定されています。お金に換算するなら、途方もない額になるでしょう。この豊かな資源はまだ手つかずですが、米国にはその鉱石の検証を目的とする探査機を送る計画があります。遥か彼方の莫大な富は、興味と欲望を駆り立てます。その宝を求めてプシケに向かおうとする人々がいずれ必ず現れるでしょう。

では、すぐそこにある富についてはどうでしょう。それを追い求めるでしょうか。使徒パウロは、1世紀のローマの教会に宛てた手紙の中で、手の届く富について記しました。それは神と私たちの関係の中にあります。パウロは、「ああ、神の知恵と知識の富は、なんと深いことでしょう」と述べています(ロマ11:33)。それは、世界の必要を満たして余りある神の愛という神秘の富だ、と神学者ジェームズ・デニーは述べました。

これこそ、遠く離れた小惑星の金塊以上に、私たちに必要なものではないでしょうか。私たちは、神の知恵と知識という宝を、聖書の中から聖霊の助けによって掘り出すことができます。どうか、神が、その富を掘り出せるように助けてくださいますように。そして、神をさらに知り、さらに大切にできますように。