突進してきた猛犬の前にちゅうちょなく飛び出し、妹の盾になったブリジャー・ウォーカーはわずか6歳でした。顔を90針も縫う大けがをしましたが、「もし誰かが死なねばならないのなら、それは僕だと思った」と語りました。感謝なことに、形成外科医の尽力で彼の顔は再建されました。そして、最近の兄妹の写真も、ブリジャーの妹思いを証します。

理想を言えば、家族の誰かが私たちを守り、世話を焼いてくれればよいのです。困ったときには助けてくれ、不安や孤独を感じるときには寄り添ってくれる。これが真の兄弟です。ところが、どんなに仲が良くても、やはり不完全な人間です。兄弟に傷つけられることさえあります。しかし、私たちには必ず味方になってくださる兄イエスがおられます。ヘブル人への手紙は、キリストは謙遜と愛ゆえに人間の家族に加わり、兄弟となられたと語ります。「血と肉」を持たれ、人間と全ての点で同じようになられたのです(ヘブ2:14、17)。イエスは本当に私たちの兄です。私たちを喜んで「兄弟」と呼んでくださいます(11節)。

私たちはイエスを救い主と呼び、友、王とも呼びます。その通りです。一方、イエスは私たちの兄弟でもあります。人間が味わう恐れや誘惑、絶望、悲しみを、同じように経験されました。兄イエスは、あなたのそばに常にいてくださいます。