映画『ロッキー』は、粗野なボクサーの話です。彼は過酷なトレーニングを乗り越えヘビー級のチャンピオンになります。そして『ロッキーⅢ』では、成功に溺れて「切れ味」を失い挑戦者にKO負けした後、再び強くなろうと奮闘します。
旧約聖書の時代、ユダのアサ王は、信仰の「切れ味」を失いました。治世の初期では、強大なクシュ人を前に苦境に陥りながら、必死で神に頼りました。「私たちの神、主よ、私たちを助けてください。私たちはあなたに拠(よ)り頼み、御名によってこの大軍に向かって来ました」(Ⅱ歴14:11)と。神は王の祈りに応え、ユダは勝利しました(12-15節)。
数十年後、再び脅威が迫りました。しかし、生ぬるい信仰に満足していたアサ王は、神を頼らずアラムの王に同盟を求めました(16:2-3)。それはうまくいったように見えましたが、神は喜ばれませんでした。預言者ハナニは彼の不信仰を指摘しました(7-8節)。なぜ以前のように神に頼らなかったのでしょう。
神は絶対的に信頼できるお方です。その主の目は「全地を隅々まで見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力を現して」くださいます(9節)。信仰の「切れ味」を失わず神に頼り切るなら、私たちも神の御力を経験するでしょう。