宣教師となって太平洋の島で仕えている大学時代の友人ビル・トバイアスが、一獲千金を求めて故郷を離れた後、回心してイエスの救いを信じた若者の話をしてくれました。彼は魔術に翻弄(ほんろう)される故郷の人々に福音を伝えてくれる宣教師を探してビルの所に来たそうです。しかし、ビルは「主があなたに、どんなに大きなことをしてくださったか……を知らせなさい」(マコ5:19参照)と告げ、若者は言われたとおりにしました。

数名がイエスを信じた後、呪術医が、キリストこそ「道であり、真理であり、いのち」(ヨハ14:6)と悟ると、宣教は飛躍的に前進しました。回心した呪術医が町中でイエスのことを話したからです。その地域に4年もたたない内に七つの教会が設立されました。1人の若者の証しが発端だったのです。

使徒パウロは、福音を伝える分かりやすい計画をコリント人への手紙第二で説明しています。それは、ビルがあの若者に語ったことと一致しています。つまり、私たちが神の代理人となることです。「神が私たちを通して勧めておられるのですから、私たちはキリストに代わる使節」です(5:20)。どんなキリスト者にも、イエスがどのように自分を「新しく造られた者」にし、神と「和解させ」てくださったか(17-18節)、それぞれの証しがあります。イエスが自分にしてくださったことを、他の人に伝えましょう。