米国ペンシルベニア州のマースのお菓子工場で、2人の作業員が、巨大なチョコレートタンクの中に落ちました。チョコレート好きがうらやむ笑い話のようですが、彼らは腰までチョコレートに浸かり、自力で動くことができませんでした。ついに救急隊員が出動し、タンクの側面に穴を開けて、彼らを救出しました。
預言者エレミヤの場合は、甘いどころではありません。泥の穴に投げ込まれたのです。彼はエルサレムに遣わされた神の使者として、人々に退去を迫りました。その都はまもなく「バビロンの王の軍勢の手に渡される」(エレ38:3)からです。しかし、エレミヤの言葉は「戦士……の士気をくじいている」(4節)と主張して、彼を「死刑」にすべきと言う首長たちがいました。ゼデキヤ王は、その主張を認め、彼らは、エレミヤを綱で泥の穴に降ろしたのです(6節)。
王宮の宦官でクシュ人のエベデ・メレクが、エレミヤを擁護して「あの人たちが……エレミヤにしたことは、みな悪いことばかり」だと王に進言しました。王は自分の過ちに気付き、エレミヤを穴から引き上げるように命じました(9-10節)。
正しいことをしたのに、泥沼にはまって脱出できない。私たちもエレミヤのような状況に陥るかもしれません。しかし、問題の中で神の助けを待つ間、元気を失わないように、心がなえないように、神に祈り求めましょう。