その光景に胸が張り裂けそうでした。55頭のゴンドウクジラの群れが、スコットランドの浜に打ち上げられました。ボランティアたちの努力にもかかわらず、結局、死んでしまいました。こんなことが起こる理由は分かりませんが、クジラの群れが持つ強い絆が原因かもしれません。1頭に何か起こると別の1頭が本能的に助け寄り、次々と皆が災いに引き込まれるのです。

聖書は明らかに人助けを促しますが、その方法に知恵を絞るようにも語ります。罪の中にいる人に手を差し伸べるときは、自分も引きずり込まれないように注意し(ガラ6:1)、隣人を愛するときは、自分も愛するべきです(マタ22:39)。箴言22章3節は「賢い者はわざわいを見て身を隠し、浅はかな者は入って行って痛い目にあう」と語ります。これは人助けの過程で溺れそうになったら思い出すべき助言です。

数年前、私たちの教会に来た苦境の夫婦に手を差し伸べた人たちが、やがて疲れ果ててしまいました。解決策は、彼らを去らすことではありません。教会が境界線を設け、助け手たちが疲弊しないようにすることでした。イエスも人を助けられましたが、休息し(マコ4:38)、弟子にも休むように言われました(6:31)。イエスを模範にして健全な人助けをしましょう。自らの心身の健康に留意すれば、長期にわたって、より多くの人を助けることができます。