月別: 2024年12月

神は知っておられる

子どもの頃に姉妹で夢中になった絵本を妹が見つけました。高齢の母は大喜びです。彼女は、クマが蜜を盗み、怒ったミツバチの群れに追いかけられる話、クマの滑稽(こっけい)さ、娘たちが笑い転げる様子をよく覚えていました。「ママ、子どもの頃、たくさん本を読んでくれてありがとう」。母は娘たちの幼少期とその後を知っています。大人になった今も、私たちのことをよく理解してくれています。しかし、神はそれ以上に私たちをご存じです。

元気をあげる

作家のJ・R・R・トールキンは、作家仲間で友人のC・S・ルイスから「純粋な励まし」を受けたと語ります。彼は3部作の長編「指輪物語」を執筆中でしたが、この作品は徹底した正確さと緻密さを要求し、長編の原稿は2度以上、タイプの打ち直しをしました。完成した作品を送ると、ルイスは「長年の労苦が報われましたね」とねぎらいました。

あなたの行いが語ること

作家ジェームズ・ボールドウィンはこう書いています。「昔から、子どもは大人の言うことは聞かない。けれど、大人のまねは得意だ」

相手の言葉に耳を傾けなくても、その人の行いは常に見ている、ということですが、これは子どもに限った話ではないでしょう。私たちの行いは、良くも悪くも人に影響を与えます。キリストを信じているといくら言っても、行いが伴っていなければ、誰も耳を貸しません。一方、キリストの愛を行動で示すなら、周囲に良い影響をおよぼします。

聖書には、言葉よりも行動によって人に影響を与えた人々の例が多数載っています。リディアが洗礼を受けると、家族全員がそれに続きました(使徒 16:14-15)。パウロとシラスもそうです。彼らは、地震で牢屋(ろうや)の扉が開いたにもかかわらず、牢の中にとどまることを選びました(使徒 16:26-28)。看守は、その言葉と行動を目の当たりにし、主を信じました。

パウロがテモテに語った言葉も印象的です(Ⅱテモテ1:5)。テモテの信仰を「純真な信仰」と呼び、それは母エウニケと祖母ロイスから受け継いだと語ります。テモテは幼い時からずっと二人を見て育ちました。安息日や祭りといった特別な日だけでなく、日頃から神を信じる信仰によって生きる彼女らに感化され、テモテの信仰は育まれたのです。

どう生きるかは大事です。神と自分の関係にとってはもちろん、私たちを見ている人たちにとっても重要です。人は言うことは聞かなくても、まねをするからです。

デイリーブレッド寄稿者 Katara Patton

地域をはじめ様々なコミュニティに参加すると、人に影響を与える機会が得られます。どうすれば、その機会をイエスのために生かし、人にとって良い刺激となれるでしょう。
【このテーマは今月の以下のエッセーでも取り上げています。】
1日 主のために人に評価される
8日 新しい命
15日 祖母の信仰
22日 行動する愛

主のために人に評価される

元プロバスケットボールの選手チャーリー・ウォードは、学生時代、アメフトの選手としても活躍し、1993年にはその年に最も活躍した選手に贈られるハイズマン賞に輝きました。