人類初飛行を達成したライト兄弟の人生は苦難の連続でした。失敗や人々の嘲笑、資金不足、一人は大怪我もしました。しかし、めげずに前進しました。弟オービルは「鳥も無風では高く飛べない」と言いました。伝記作家マカルーによると、これは「高みを目指すために試練は不可欠」という意味で、「彼らの喜びは登頂ではない。登山そのものだ」と語りました。

使徒ペトロも「あなたがたを試みるために身にふりかかる火のような試練を、何か思いがけないことが生じたかのように、驚き怪しんではなりません」(Ⅰペト4:12)と、迫害に苦しむ人々に伝えました。苦しいと思うなという意味ではありません。キリストに希望を託すことが、神に対する信頼を養う道だと語っているのです。

私たちの場合も、神に従ったゆえの苦しみなら、この言葉が当てはまります。ペトロはこう励ましました。「むしろ、キリストの苦しみにあずかればあずかるほど喜びなさい。それは、キリストの栄光が現れるときにも、喜びに満ちあふれるためです。あなたがたはキリストの名のために非難されるなら、幸いです。栄光の霊、すなわち神の霊が、あなたがたの上にとどまってくださるからです」(13-14節)

伝記作家がライト兄弟の信念を褒めたように、私たちの内に神の愛の品性が育まれると、誰かがそれを認めるでしょう。神は試練を用いて私たちをさらに引き上げてくださいます。