メギーは薬物常用者で、10年にわたって、刑務所を出たり入ったりしていましたが、ある時、ハンスと出会いました。ハンスは、薬物常用が原因で片手を失いかけたことがあり、「あの時初めて神に泣きついた」と言います。そして神に助けられて薬物から足を洗い、薬物常習者の再生を支援する働きに加わりました。

それは「石のスープ」と名付けられた米国の刑務所プログラムの一環で、40を超える地元の団体が協力して出所者の社会復帰を支援します。この活動のおかげで、メギーは薬物とは縁のない生活を始められました。ハンスは、メギーや同様の立場の人たちに、就労、修学、医療、家庭の再生を含む総合的な援助を提供しています。

聖書は賢明な助け合いについて次のように語ります。「ひとりよりもふたりが良い。共に労苦すれば、その報いは良い。倒れれば、ひとりがその友を助け起こす。倒れても起こしてくれる友のない人は不幸だ」(コヘ4:9-10)

「石のスープ」はヨーロッパの民話です。飢えた旅人が、街の人々に1品ずつ食材を提供してもらって、おいしいスープを作って皆に振る舞ったという言い伝えです。聖書は、助けたり助けられたりする関係が人間力を育み開花させると教えています(12節)。私たちが助け合う共同体として生きることは、神のご計画に沿ったことです。それはおとぎ話ではなく、あるべき人生そのものです。