映画『戦場にかける橋(原題:クウェー川にかかる橋)』は1957年に公開され、空前の大ヒットを記録しました。多くのファンがタイのカンチャナブリの鉄橋に押し寄せました。ところが、その橋はクウェー川ではなくメークロン川にかかっていました。映画は川の名前を間違えたのです。しかし、その川のその部分だけは、クウェー・ヤイ川と改名され、人々の期待に沿うようにしました。

一方、イエスは、大衆の期待に沿って自らの目的を曲げたりはされませんでした。イエスの周りに人々が群がったのは、主が行われたしるしと奇跡を聞いたからです(ヨハ6:2)。彼らは、約束の救い主が現れたと信じました。それは、ローマ帝国の支配から解放してくれる軍事的指導者のことでした。ヨハネによる福音書は「イエスは、人々が来て、自分を王にするために連れて行こうとしているのを知り、ひとりでまた山に退かれた」(6:15)と述べています。

大衆が望む方法で人々を救えという圧力に屈せず、イエス・キリストは断固として、民が救われるべき方法(コロ1:13)、つまり地上の圧政からではなく、「罪と死」(ロマ8:2)の力から人々を救うという神のご計画に従われました。

イエスは揺るがぬ意志で、私たちに本当に必要なものを与えてくださいます。だからこそ、どんな状況でもイエスを信頼できるのです。期待と違ったとしても、神のご計画の方が常に素晴らしいと確信できます。