チャールズは孤立感に苛まれていました。家族を養っていく重圧に耐えかねて希死念慮に襲われました。驚くべきことに、いや、驚くには及ばないのですが、彼は牧師でした。温かい家庭もありました。友人は、ひたすら詩編を読んで、とアドバイスしました。チャールズは、その助言に従い、医者の適切な治療を受け、心のたけを祈り、うつを克服していきました。

詩編は身もふたもないほどに正直です。特に、エズラ人ヘマンの詩などは、ポジティブ思考は「主よ、わたしを救ってくださる神よ」(88:2)という冒頭だけです。「あなたは地の底の穴にわたしを置かれます」(7節)、「あなたの起こす波がわたしを苦しめます」(8節)、さらには「主よ、なぜわたしの魂を突き放し なぜ御顔をわたしに隠しておられるのですか」(15節)と神を非難さえします。そして、詩編の大半の場合とは違い「今、わたしに親しいのは暗闇だけです」(19節)と、希望ではなく、絶望で終わります。

しかし、彼は己の痛みを全て、神に向けています。そういう詩編は、苦しいのは自分だけではない、という事実のみならず、ネガティブな思考を、思い切って言葉にした信仰者がいるということも、私たちに教えます。ヘマンの正直な思いを受け止められた神は、あなたの気持ちも受けとめられます。今、あなたの傍らで耳を傾けておられます。