フランス革命の最中、暴徒によって処刑されたファヴラ侯爵トマ・ド・マイは死刑執行令状を見せられて「誤字が三つもある」と語ったそうです。それが本当ならば、彼はより深刻な問題、すなわち、自身に迫る死を完全に無視したことになります。

致命的な問題を何気なく見逃す危険は、私たちにもあります。キリストの体である教会の目的が、無意識にゆがめられたりします。自分たちの憩いの場、または、自分たちが望むイベントを行う場になっていたりします。しかし、教会が優先すべきことは、常にイエス・キリストの福音です。

パウロはコリント教会の人たちに「最も大切なこととしてわたしがあなたがたに伝えたのは、わたしも受けたものです。すなわち、キリストが、聖書に書いてあるとおりわたしたちの罪のために死んだこと、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおり三日目に復活したこと」(Ⅰコリ15:3-4)と語りました。他のことも大切かもしれませんが、まず福音です。

福音は「良い知らせ」です。悪い知らせが次々に届くこの世界で、私たちはどのように福音を取り次ぐ人になりますか。神に知恵と勇気を頂き、自分の行動と言葉で福音を分かち合いましょう。