心の癒やし
カーソンは、狩猟、釣り、オフロードバイク、スケートボード、と活動的でした。しかし、バイクの事故で重度の障害を負い、やがてうつになりました。将来の展望を失ったのです。しかし、仲間が狩猟に連れ出してくれると、美しい自然の中で、障害のことを忘れられました。心が癒やされ、新たな目標ができました。自分と同じような境遇の人が大自然を体験できる非営利団体(名称は「ハント2ヒール」)を運営することでした。カーソンは語ります。「災い転じて福となりました。私は恩返しがしたいとずっと思っていました。今、それができて幸せです」。彼は重度の身体障害者とその介護者たちのために、癒やしの場を提供しようと心を踊らせています。
人に仕えるという挑戦
ディアビオンはまだ13歳でしたが、人助けに挑戦しました。夏休みに50カ所の芝刈りを無償で行おう、と子どもに呼び掛ける人がいると聞いたのです。それは、帰還兵やシングルマザー、障害者の家庭、それ以外でも助けが必要な人に仕えることです。この運動を始めたのは、米国50州で50カ所の芝刈りをした人で、労働倫理や地域に恩返しすることの大切さを教えていました。夏休みの楽しみ方には選択肢がありますが、ディアビオンは人に仕えることを選び、やり遂げました。
独りぼっち?
スーの家庭は崩壊寸前でした。夫が突然家出し、彼女と子供たちはとまどい怒りました。彼女は結婚カウンセリングを受けようと言いましたが、夫は彼女が問題だと突っぱねました。スーは、夫が二度と戻らないと悟り、絶望と不安に襲われました。子どもたちを養っていけるでしょうか。
私たちは旅人
気候、言葉、習慣、交通手段や子どもの学校など、何もかもが違うので、その夫婦はやっていけるかしらと不安でした。しかし、近所の教会の人たちが世話を焼いてくれました。教会員のパティーが買い物に同行し、商品や買い方を教えてくれました。市場を歩いていると、2人に笑みがこぼれました。母国の果物、大好きなザクロがあったのです。自分たちの子どもに一つずつ買い、さらにお礼にと、パティーにもあげました。その果物と新しい友だちが、慣れない土地の暮らしにちょっとした安らぎをくれました。
そばに来てかがむ
小さな子の母親が懸命に自転車の練習をする娘の後ろを追いかけていました。子どもはスピードを制御できなくなって自転車は転倒し、女の子は足が痛いと泣き出しました。母親は静かにかがんで膝をつき、痛みが飛んでいくように足をなでました。効果てきめんです。少女は立ち上がって練習を再開しました。私たちの痛みが全て、これほど簡単に消えたらどんなによいでしょう。
行いに表れる信仰
竜巻が、2021年の6月の夕刻、ある地区を襲い、1棟の納屋が倒壊しました。それは1800年代から受け継がれた納屋だったので、その家の人にとっては悲しい出来事でした。翌朝、教会に車で向かっていたジョンとバーブは、倒壊した納屋を発見し、何かできないかと考えました。車を止めて家の人に尋ねると、片付けの手伝いが必要とのことでした。2人は家に舞い戻り着替えて再訪すると、丸1日かけて、散乱した瓦れきやごみの片付けを手伝いました。2人は、人助けという行動で信仰を表しました。
愛してすがる
ザックは、お茶目で賢く、人気者でしたが、人知れずうつの症状と闘っていました。そして、15歳で自死。母のローリは「才能豊かな人気者が、なぜそんな所まで追い詰められるのか理解できない。本当に悔やまれる」と語りました。神に悲しみを注ぎ出すときは、まるで時が止まったような静けさで、息子の自死の後に感じた深い悲しみは、それまで経験した悲しみとは次元が違ったと言います。しかし、ローリとザックの家族は、神によりかかったり、人から助けてもらったりして、強められていきました。今は、うつ状態の人たちに寄り添う活動を続けています。
生存と繁栄
先史時代が舞台のアニメ『クルードさんちのはじめての冒険』の一家は、生き残るためには外に出ず、自分たち以外と関わらないことだと信じていました。ところが状況が一変。定住しようと選んだ場所には、そばに妙な家族が住んでいたので、恐怖に満たされました。しかし、違いの大切さを学び、隣人に力づけられ、一緒に困難を切り抜けることを学びました。共に生きることは楽しく、人生を満喫するには他の人々が必要だと気付いたのです。
共に歩む
忠犬のビリーの優しさは、2020年、ネットで有名になりました。飼い主のラッセルが骨折して松葉杖を使い出して間もなく、ビリーも足を引きずるようになりました。獣医に診てもらっても異常はありません。実は元気なのですが、飼い主と一緒のときだけは足が悪いかのように歩くのです。人の痛みに寄り添おうとするとはこのことです。