優しくイエスを証する
何年も昔のこと、橋から約12メートル下に落下する事故に遭い、命にかかわるけがをして入院しました。そのとき、同室の患者の奥さんが言いました。「あなたの事故のことを主人から聞きました。神があなたの命を救ったのは、あなたをお用いになりたいからだと信じます。私たちはあなたのために祈っています。」
迷い出る
私の大好きな聖歌のひとつは、1757年に22歳のロバート・ロビンソンが書いた「いのちのいずみに」です。この聖歌には、「神より離れて迷いし我を…」という一節があります。私はこの歌詞を聞くたびに、はっとして自分の霊性を振り返ります。時にはつまらないことに気を取られて、本筋から逸れていると感じることがあります。本筋とは、私を愛してご自身をささげてくださった救い主に、心も思いもしっかりと集中することです。これは、私やロバート・ロビンソンだけの問題ではないでしょう。
通じないを防ぐ
私はもう何年も世界中で聖書を教えてきました。しかし、英語しか話せないので、通訳者とともに奉仕することもあります。彼らは、私が語ろうとしていることをつかみ取り、その国の言葉で語ってくれます。メッセージが聴衆の心に届くか否かは、ずばり通訳者の腕にかかっています。インドネシアのイナワティ、マレーシアのアニー、ブラジルのジーンなど、私の通訳者は、私の言おうとすることがはっきり伝わるように、心を砕いてくれます。
大きな泉
ミシガン州アッパー半島には、息をのむような絶景スポットがあります。深さ12メートル、幅90メートルの泉で、先住民に「キチティキピ」と呼ばれていました。「大きな冷たい水」という意味です。現在は「ビッグ・スプリング」(大きな泉)という名で呼ばれています。ここでは、毎分3万7,000リットルの水が地下の水源から岩を突き抜けて、地表へ湧き出ます。また、水は常に7.2℃の水温を保っているため、半島の厳しい冬の寒さにもかかわらず、この泉は凍りつくことがありません。観光客は一年を通して、この泉に満ちた水の眺めを楽しむことができます。
音楽の力
男声合唱はウェールズの文化に深く根づいています。第二次世界大戦以前には、ウェールズのグリークラブ(男声合唱団)とドイツのグリークラブは良きライバルでした。しかし、戦争を経て両者の友情は敵意に変わってしまい、戦後になってもわだかまりが残っていました。両者は、自分たちの合唱団の間を行き来したトロフィーに書かれていたメッセージによって、徐々に緊張関係を乗り越えていきました。そこには、「友だちだから話そう。兄弟だからともに歌おう」と書かれていたのです。
導きが必要
アイルランドのゴールウェイにある聖ニコラス教会は、長い歴史を持ち、現在も生き生きと活動する教会です。アイルランドで一番古いその教会は、ある実用的な役割も果たしてきました。教会堂は市街地にそびえ立ち、その尖塔はゴールウェイ港に船を安全に導く目印として用いられています。この教会は何世紀もの間、家路を急ぐ船の乗組員たちにとって、頼れる導き手の役割を果たしてきました。
十字架の奇跡
オーストラリアを訪れたとき、好天に恵まれて南十字星を見ることができました。これは南半球を代表する星座です。航海士や水夫たちは、それを15世紀頃から、海上で方角を知るために用いてきました。南十字星は比較的小さい星座ですが、一年中見ることができます。漆黒の夜空にきらめく星座は、本当に素晴らしい眺めでした。
満載喫水線
無謀な過積載が原因で船が沈没し、乗組員が亡くなるという海難事故が19世紀にはよくありました。この無責任な慣例を正すため、英国の政治家サミュエル・プリムソルは1875年に、すべての船の船体に線を引いて、その線によって積載貨物の限界を示すという法律を作りました。この線(満載喫水線)はプリムソルマークと呼ばれて、今日の船の船体にも引かれています。
養子
私たち夫婦は結婚して35年になります。交際し始めた頃に交わした会話を、今でも忘れることができません。彼女は生後6ヶ月のときに、養女としてもらわれてきたと打ち明けてくれました。本当の親は誰なのか知りたいと思ったことはないのかと尋ねると、彼女はこう言いました。「父と母はその日、たくさんの赤ちゃんの中から誰でも好きな子どもを選べたの。他の子を選ぶこともできたのに、他ならぬ私を養女にしてくれたわ。ふたりは私の本当の親よ。」