悲劇の記憶がお祝いに
ウエストバージニア州の小さな村で、1907年12月6日、炭鉱爆発が起こりました。360人の鉱夫が亡くなり、夫を失った250人の女性と、父を奪われた千人の子どもが残されました。歴史家たちは、彼らの追悼式が、米国の父の日のきっかけだと述べています。悲劇の記憶は記念となり、やがて、祝い事になりました。
嘆きの中の希望
ロンドンのタクシー運転手は、空港に向かう車内で、身の上話をしてくれました。戦争と貧困から逃れて、単身15歳でイギリスに渡り、11年経った今、家庭を持ち、家族を養うことができています。母国ではあり得ない幸いですが、今も親兄弟と離れ離れで辛いと嘆いていました。困難な旅路は、家族と再会するまで終わらないと語りました。
平安な人生
オーストラリアのパースに、シャロームハウスという依存症患者の更生施設があります。入所者はスタッフに親身に寄り添われる中で神の平安と出会います。薬物、アルコール、ギャンブル依存などで人生をめちゃくちゃにしてしまった人たちが、イエスの十字架によって変えられます。自らの人生がイエスの復活によって再生されると気付くのです。
渇きを癒やす水
バイカル湖は世界一深い湖です。最大水深は、約1,600メートル、南北636キロ、東西幅は79キロと広大で、世界中の地表淡水の5分の1がここにあると言われています。しかし、この湖はロシアの辺境のシベリアにあり、簡単に到達することはできません。地球上には深刻な水不足の地域もあるのに、こんなに豊富な水に手が届かないのは皮肉な話です。
目に見えないもの
歴史家の間では、1945年7月16日に原子力の時代が始まったと言われます。最初の核兵器をニューメキシコ州の人里離れた砂漠で爆発させた日です。しかし、古代ギリシヤの哲学者デモクリトス(紀元前460年頃~370年頃)は、大昔に原子の存在を信じ、物質の根源は、目に見えない原子だと論じました。
犠牲
ミケランジェロの最も感動的な作品は、1540年代、友人ヴィットリア・コロンナのために描いたピエタ、イエスの母が息子の亡骸を抱いているチョークの絵画です。マリヤは息子の動かない身体を抱きながら、天を見上げています。背後の十字架には「いかほどの血が流れたのか、知るよしもなし」というダンテの「神曲 天国篇」の一節が記されています。そのとおり。イエスの死に思いを致すとき、その犠牲の大きさをよく考えるべきです。
力ある心
医師のポール・ブランドはフィリップ・ヤンシーとの共著「人間のからだ」で、次のような所見を述べています。ハチドリの心臓は十数グラムで、心拍数は800、シロナガスクジラの心臓は500キログラムで、心拍数は10回、その音は3キロ先からでも聞こえます。人間の心臓は、そのどちらと比べても精彩を欠きますが、それでも十分に仕事をこなします。心拍数は65から70、すなわち一日に10万回も拍動し、70年以上も休むことなく動きます。
イエスのように
神学者のブルース・ウェアは、少年の頃、キリストのようになりなさいというペテロの手紙第一2章21~23節の勧めに失望したそうです。罪を犯さなかったイエスのようになるなど無理です。そんな勧めを本気にしなさいと神が言っておられるとは信じられなかったと著書に記しています。
本当の気持ち
小説家で詩人でもあったビクトル・ユゴー(1802-1885)は、19世紀のフランス、政治や社会が目まぐるしく変化する激動の時代を生きました。代表作の「レ・ミゼラブル」は、一世紀以上経ってからミュージカル化され、人気を博しました。しかし、驚くには値しません。ユゴー自身も「音楽は、言葉で言い表せないながらも黙ってはいられない事柄を表現する」と語っているのですから。