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浮上する

人間は見える世界と見えない世界、すなわち自然界と超自然の世界を、行ったり来たりしています。ニュージーランド沖にクジラを見に行ったとき、そんなことを考えました。

その御名は

孫のマギーはミシガン州のグランド・ラピッズで私たちと過ごしました。そしてミズーリ州の家に戻ったのですが、その後の数日間、家の中を歩き回って、「ミシガン、ミシガン」と嬉しそうに叫んでいたそうです。

夫婦でマサチューセッツ州に旅行したとき、米国の象徴ともいえるプリマスロックを訪ねました。ここは、メイフラワー号に乗って1620年にアメリカ大陸にやってきたイギリス人入植者たちが、初めの一歩を印した場所だと言われています。私たちは、その重要性をよく味わって感謝しましたが、同時に、それがあまりにも小さいことに驚き、がっかりしました。長年の侵食と観光客が岩を削り取って持ち帰るため、もともとの大きさの3分の1なってしまったのだそうです。

コアデ石

ロンドンには「コアデ石」と呼ばれる独特な資材で造られた建造物がたくさんあります。これは1700年代の後半、エレノア・コアデが家族で営んでいた工房で開発された人工石で、朽ちることがないといっても過言ではありません。それは、経年、悪天候、大気や水質の汚染にも耐えることができます。コアデ石は産業革命期に一世を風靡しましたが、エレノアの死後、1840年代には徐々に衰退し、ポルトランドセメントが主な建築資材になりました。しかしながら、この丈夫な人工セラミックによって築かれた建造物は、大都市ロンドンの厳しい環境を耐え抜いて、150年以上たった今も、およそ十数例を残しています。

光の賜物

クリストファー・レン卿は1,600年代後半、ロンドンで50以上もの教会を設計し建築しました。彼の建築物にはふたつの大きな特徴があります。ひとつは頑丈な高い尖塔で、もうひとつは無色透明の窓ガラスです。これには深い意味がありました。当時は、教会の窓といえばステンドグラスでしたが、彼は、教会の窓は無色透明のガラスであるべきだと考えていました。その理由のひとつだったと思われる言葉が残っていますが、それは「神が与えた最大なる賜物は光である」というものです。クリストファー・レンにとって、降り注ぐ日の光を浴びながら神に礼拝をささげるということが、太陽という神の贈り物を喜び感謝することだったのです。