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指導者のしるし

寒さの厳しいある冬の日、パデュー大学キャンパスのクラブ・ハウスの前で、ふたりの学生を見かけました。彼らは歩道に張った厚い氷をコツコツ削っています。クラブの先輩に辛い仕事を言いつけられた下級生だろうと思って、「先輩の命令かい。ずいぶん厳しいね」と話しかけると、ひとりが顔を上げてにっこりしました。「いえ、私たちは上級生です。私はクラブの副部長で、この友だちが部長です」と答えました。私は、彼らの働きぶりに感謝を述べてから歩き出しました。それは、人に仕えることこそ真の指導者のしるしだということが、思い出された経験でした。

イエスの弟子ふたりが、来るべき神の御国で主の右と左に座ることを求めたとき、イエスは十二使徒の全員を集めて、「あなたがたの間で人の先に立ちたいと思う者は、みなのしもべになりなさい」と言われました(マコ10:43-44)。イエスは、ご自分の言葉をちゃんと理解していなかった者たちのために、念を押されたのです。仕えられるためではなく仕えるため、そして、罪の力から私たちを救う贖いの代価として自分のいのちを与えるために、イエスはこの世に来られました(45節)。

真のリーダーシップ、また神に似せられたリーダーシップとは、権力や特権ではなく謙虚に奉仕することです。神は、人々が主の道に歩むように、主の模範に従って指導する力を私たちに与えてくださいます。

なぜ、働くのか

1年で聖書を!
◆ 哀歌1-5
聖書のみことば エペソ6:5-9
 
人のごきげんとりのような、うわべだけの仕え方でなく、キリストのしもべとして、心から神のみこころを行い、―エペソ6:6

クリストファー・レン卿は、1660年後半、ロンドンのセント・ポール大聖堂の再設計を委任されました。伝説によると、この大事業の工事現場を訪れたとき、現場の労働者は誰ひとりとして、彼がクリストファー・レンだとは気づかなかったそうです。彼は、一人ひとりに何をしているのか尋ねながら歩きました。最初の人は「石を切っています」と答え、2人目は「5シリングと2ペンスの日銭を稼いでいます」と言いました。しかし、3人目の見解はかなり違っていました。「私は、神の栄光のために偉大な大聖堂を建てようとしているクリストファー・レン卿の手伝いをしています」と答えました。何ということでしょう。この人の態度や意欲は、他の人とは大違いでした。

なぜそれをするのか、ということは非常に重要です。それが自分の職業ならば、特にそうです。そういうわけで、パウロはエペソの教会の人たちに、「人のごきげんとりのような、うわべだけの仕え方でなく、キリストのしもべとして、心から神のみこころを行い、人にではなく、主に仕えるように、善意をもって仕えなさい」と、仕事について教えたのです(エペ6:6-7)。

単に給料を稼ぐためや上司に認められるために働いているのなら、その職業意識はクリスチャンのあるべき姿ではありません。職場は、神への献身の証拠として自らの最善を尽くす場です。前述の労働者が語ったように、私たちは「主の栄光のために」働きます。

(Bill Crowder)

雇い主が誰であろうと、あなたは実際には神の下で働いている。

理由を忘れない

1年で聖書を!
◆ 雅歌1-4
聖書のみことば マルコ10:35-45
 
人の子が来たのも、仕えられるためではなく、かえって仕えるためであり、また、多くの人のための、贖いの代価として、自分のいのちを与えるためなのです。―マルコ10:45

ジョー・モリスは、チョコレートやイチゴ、緑茶など、様々な材料を使ってアイスクリームに味をつけます。彼の会社はテキサス州の大手アイスクリーム製造会社3社のひとつで、品質や独創性で知られ、成功しています。

熱心に心のケアをする

1年で聖書を!
◆ 詩篇100-102
聖書のみことば ガラテヤ5:14-6:2
 
互いの重荷を負い合い、そのようにしてキリストの律法を全うしなさい。―ガラテヤ6:2

妻の母親が召されたあとの数ヶ月間、彼女が入院していたホスピスのスタッフから多くのカードや手紙を受け取りました。彼らは丁寧に義母の世話をしてくれ、私たち遺族の悲しみに寄り添ってくれました。悲しみから良いものを生み出すヒントをくれた手紙もありましたし、「お母さんの誕生日が近づくにつれて、彼女を懐かしく思い出しています。

へりくだり

1年で聖書を!
◆ 詩篇120-122
◆ Ⅰコリント9
聖書のみことば ピリピ2:1-11
 
[イエスは]自分を卑しくし、死にまで……、実に十字架の死にまでも従われました。―ピリピ2:8

大学生の頃、多くのプロポーズ話を聞きました。友人たちは目を輝かせて、求婚したり、されたりした話をしてくれました。ある人はおしゃれなレストランで、ある人は夕日を眺めながら、また、別の人は馬車の中で…。一方、相手の足を洗ってプロポーズをしたという話もありました。彼はこの行為を通して、生涯愛し続けるためには「へりくだり」が必要であることをしっかり理解している、と証明したのです。

良いわざに励みなさい

1年で聖書を!
◆ 詩篇57-59
◆ ローマ4
聖書のみことば ルカ6:27-36
 
ナザレのイエス……神がともにおられたので、巡り歩いて良いわざをなし、また悪魔に制せられているすべての者をいやされました。―使徒10:38

今日、良いことをしても、明日には忘れられてしまう。でもとにかく良いことをしなさい、と言った人がいます。良い言葉だし、大切な戒めだと思います。イエスは「巡り歩いて良いわざをなし」たと、ルカが使徒の働きの中で記述しています(使10:38)。

過去の失敗

1年で聖書を!
◆ Ⅱサムエル記12-13
◆ ルカ16
聖書のみことば Ⅱサムエル記12:1-23

 
わたし、このわたしは、わたし自身のためにあなたのそむきの罪をぬぐい去り、もうあなたの罪を思い出さない。―イザヤ書43:25

信仰生活で失敗したときは、どうすればよいのでしょう。家族や友人の前で良くない証し人になったり、神の名を汚してしまったりしたときは、どうすればいいでしょう。

今日、主に仕える

1年で聖書を!
◆ 士師記9-10
◆ ルカ5:17-39
聖書のみことば Ⅰサムエル12:19-25

 
あなたがたは、このすべての悪を行った。しかし主に従い、わきにそれず、心を尽くして主に仕えなさい。―Ⅰサムエル記12:20

すごくやりたかったので、ダメだと分かってはいたけれど、抑えられずにやってしまったという経験が、ほとんどの人にあります。そして、何と愚かで霊的に頑固なのだろうと、後になって後悔します。神に意図的に逆らった結果、引き起こされた出来事の中で、あなたは自分自身に腹を立てたり、茫然自失だったり、愚かな失敗の成り行きに身をまかせて流されるままにしているかもしれません。しかし、別の選択肢もあります。

失敗者

1年で聖書を!
◆ ヨシュア記19-21
◆ ルカ2:25-52
聖書のみことば ヨハネ21:3-17

 
彼らが陸地に上がったとき、そこに炭火とその上に載せた魚と、パンがあるのを見た。―ヨハネ21:9

ハンバーグ、ソーセージ、厚切り肉など、妻の指示に従ってバーベキューをするのが、私の役目です。私は一流のバーベキュー・シェフではありませんが、一度嗅いだら忘れられない、あの炭火焼きの匂いが大好きです。というわけで、「炭火」がおこしてあるというヨハネの福音書21章9節の場面には自然と目が留まります。なぜヨハネは、イエスがご自分を裏切ったペテロに再起を促された話を、このように事細かく書き記したのでしょう。