生きるためのふたつのルール
◆ Ⅰ列王記12-13
◆ ルカ22:1-20
律法全体と預言者とが、この二つの戒めにかかっているのです。―マタイ22:40
いくつもの規則や「〇〇であるべき」という暗黙の掟で、がんじがらめだと感じたことはありませんか。昔のユダヤ人たちは、旧約聖書の600以上の掟と、当時の宗教指導者たちが課したさらなる規定を守らなければなりませんでした。人々の心情は察するに余りあります。このような状況の中でイエスは、義を追い求めているならば、「あなたの神である主を愛せよ」(マタ22:37)と「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(39節)というふたつの戒めを守ればよい、と言われました。人々は驚愕したに違いありません。
思いやりで知られる
◆ 士師記16-18
◆ ルカ7:1-30
彼はりっぱな人物で、聖霊と信仰に満ちている人であった。こうして、大ぜいの人が主に導かれた。―使徒11:24
マーク・グラハム陸軍少将は、2年間、コロラド州のフォート・カーソン基地の司令官でした。彼は兵士たちに親切に接することで知られ、みんなに愛されていました。軍の同僚は、「彼ほど思いやりがあって、兵士たちとその家族の幸せを気にかける指揮官に会ったことがありません」と話しました。マークと妻のキャロルは、ひとりの息子を自殺で失い、もうひとりの息子を戦闘で亡くしました。そのようなことがあって、ふたりは決心しました。任務が原因で心に病を負った兵士やその家族たち、また、戦死した兵士の家族たちを助けるために、自分たちをささげることにしたのです。
より深い思いやり
◆ 民数記4-6
◆ マルコ4:1-20
女が自分の乳飲み子を忘れようか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとい、女たちが忘れても、このわたしはあなたを忘れない。
―イザヤ書49:15
妻と初めて出会ったのは、大学生のときでした。当時、私は牧師になるための勉強をしていて、彼女は小学校の教師になる勉強をしていました。子どもたちと一緒にいる彼女を最初に見たとき、その光景がすごく似合っていると思いました。彼女は子どもが大好きでした。彼女の子ども好きは、結婚して自分たちに子どもができたとき、もっとはっきりしました。我が子に接する妻の様子を見ていると、無条件に愛することや無条件に受け入れることを教えられます。母親の赤ん坊に対する情愛と比べられるものは、この世にはひとつもないと思わされました。
契約信仰
◆ 創世記31-32
◆ マタイ9:18-38
神を愛する人々、……のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださる―ローマ8:28
神に仕えている人は、暗黙の内に「契約信仰」に生きていることがあります。つまり、神に時間と労力をささげているので、見返りとして、特別な祝福を得る資格があると思うのです。
ところが、友人のダグラスは違いました。彼の人生は、色々な意味でヨブのようでした。牧会に失敗し、妻をがんで亡くし、飲酒運転の事故の巻き添えになって自分も息子も怪我をしました。しかし、彼は言います。「神と人生をごっちゃにしてはいけない。」
共通の基準
◆ ゼカリヤ書9-12
◆ 黙示録20
正しいおきてと定めとを持っている偉大な国民が、いったい、どこにあるだろう。―申命記4:8
インターネットが世に出始めたばかりのころ、ウェブの開発者たちは個々にルールを決めていました。その結果、ネットの世界は混乱していました。あるコンピュータ上ではきちんと読めるものが、別のコンピュータでは判読できないということが起こりました。開発者たちは、インターネットのことを「ワイルド・ワイルド・ウェブ」と呼びました。昔のアメリカ西部には秩序がほとんど存在せず、「ワイルド・ワイルド・ウェスト」と呼ばれていたので、それをもじって名づけたのです。このような状態を是正するために、ウェブ開発者たちは共通の基準を設けて、それに従うようにみんなに呼びかけました。