自由になる
象は最大の陸上動物で、おそらく一番の力持ちです。ところが、頑丈なロープが一本あれば、象を抑えることができます。その方法はこうです。象がまだ子どものときに、大きな木につないでおきます。子象は、数週間はロープを引っ張ったり、身体をよじったりして自由になろうとしますが、ロープでつながれているのでどうにもなりません。ついには諦めてしまいます。象はやがて成長し、誰にも負けない力を持つようになりますが、自由になろうと暴れたりしません。一度失敗しているので、再挑戦はしないのです。自分は捕らわれていて、自由にはなれないと思い込んでいるからです。
選択の自由
◆ イザヤ書30-31
◆ ピリピ4
米国最大の大学フットボールの試合が、2011年にはユダヤ教の大切な祭り、ヨム・キープルに行われることになりました。それを知ったテキサス大学の学生会は、大学側に日程を変えるようにと嘆願しました。長年の宿敵オクラホマ大学との試合の応援に行くか、それとも大切な聖日を守るかという二者選一を、ユダヤ教徒の学生に迫るのは不公平だからというのがその理由でした。しかし、試合の日程は変わりませんでした。宗教の自由が認められている社会で暮らしていても、各人の信仰が試され、難しい選択を迫られることは必ずあるものです。
アルカトラズ島の自由
◆ 創世記36-38
◆ マタイ10:21-42
獄中で生んだわが子オネシモのことを、あなたにお願いしたいのです。
―ピレモン1:10
サンフランシスコ湾のアルカトラズ島に、昔の連邦刑務所があります。ここを見物したときのことは忘れられません。フェリーが桟橋に着いたとき、なぜここが「ザ・ロック(岩)」と呼ばれていたのか一目でわかりました。決して逃げられないからです。それから、「ビッグ・ハウス」と呼ばれている有名な場所の中に入り、頑丈な鉄格子の窓からひと筋の光が差し込むのを見ました。鳥かごのような独房がずらっと並んでいました。あの有名なアル・カポネや、映画「終身犯」のロバート・ストラウドは、ここに収容されていたのです。
自由
◆ 詩篇87-88
◆ ローマ13
だれに対しても、何の借りもあってはいけません。ただし、互いに愛し合うことについては別です。他の人を愛する者は、律法を完全に守っているのです。―ローマ13:8
制限速度を守って運転して「すばらしい自由」を得ると、妻はずいぶん昔に決心しました。「もうレーダー探知器はいらないわ。パトカーを見るたびに減速しなくてもいいし、スピード違反の罰金を払う心配はないもの」と言うのです。というわけで、移動距離が長くてなかなか目的地に着かないと思うときでさえ、妻は自動速度設定機を制限速度に合わせて、ゆったり運転します。そして、「これはね、法律なのよ」と駄目押しをするのです。
真の自由
◆ ヨブ記28-29
◆ 使徒13:1-25
キリストは、自由を得させるために、私たちを解放してくださいました。ですから、あなたがたは、しっかり立って、―ガラテヤ5:1
アメリカ北部の13ヶ所の植民地は、1776年、英国王の政策に抵抗し新しい国を建国しようとしました。そして、ある文書を採択しました。現在「独立宣言」と言われているものです。
約2000年前、主イエスは十字架の上で「完了した」と叫ばれました。一種の「独立宣言」です。すべての人は、罪と死の支配下にいました。しかし、唯一罪のないキリストがカルバリで私たちの身代わりとなり、私たちの罪のために死なれました。それで神の義に対する要求が満たされ、キリストを信じる者は、罪と死の支配から永遠に自由になったのです。