1年で聖書を!
◆ ヨブ記14-16
◆ 使徒9:22-43
聖書のみことば ローマ5:1-5

もしまだ見ていないものを望んでいるのなら、私たちは、忍耐をもって熱心に待ちます。―ローマ8:25

スコットランドの将校、アーネスト・ゴードンは、第二次世界大戦中にタイ・ビルマ国境にあるクワイ河収容所にいたときの体験を著書に書いています。彼はマラリア、ジフテリア、チフス、脚気、赤痢、熱帯性潰瘍などに次々と侵されました。また、厳しい労働と食料不足のために、身長が2メートル近くある堂々とした体型でしたが、あっという間に体重が45キロ以下になってしまいました。

収容所の病院の不潔さに絶望的になったアーネストは、死体置き場のほうが清潔だから、そちらに移してくれと頼みました。そして、泥やほこりにまみれた場所に横たわって死ぬときを待っていました。しかし、そんな彼のもとに毎日、別の捕虜がやってきて、傷を洗い、自分に配給された食べ物を分けてくれました。その人はダスティー・ミラーといって、もの静かで気取らない人でした。アーネストはダスティーの看護で健康を取り戻しました。アーネストは不可知論者でしたが、ダスティーは神への強い信仰を語り、苦悩の中にあっても確かな希望があると示しました。
 

聖書に記されている希望は、根拠のない曖昧な楽天主義ではありません。それは、神が約束されたことを成し遂げられるという強い確信です。苦難はしばしば忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を、練られた品性が希望を生み出します(ロマ5:3-4)。

アーネスト・ゴードンは70年前、残酷な戦争捕虜収容所で、この真理を自らの体験で学び、こう語りました。「神以外に希望がないとき、信仰は力強く育ちます。」

(Cindy Hess Kasper)

岩であるキリストは、私たちの確かな希望だ。