1年で聖書を!
◆ Ⅱサムエル記5-8
聖書のみことば 詩篇27:1-10
 
私の父、私の母が、私を見捨てるときは、主が私を取り上げてくださる。―詩篇27:10

何年も前、まだカリフォルニア大学バークレー校の学生だったとき、ひどい喪失体験をした学生と親しくなりました。子どもを亡くした上に、妻がショックから立ち直れず、彼のもとを去ったのです。

ある日、私たちが通りを歩いていると、すぐ目の前に、汚れた少年の手を引いた身なりのだらしない女性がいました。彼女は子どもに腹を立てていて足早に歩くので、子どもはついて行けずに引きずられていました。

交通量の多い交差点に着いたとき、その子どもは急に止まって、つないでいた手が離れてしまいました。すると、女性は振り向いて口汚くののしり、先に行こうとします。息子は道に座り込んでワッと泣き出してしまいました。友人は、少しもためらわず少年の横に座って、彼を抱きしめました。女性は息子に悪口を浴びせます。友人は、ため息をつくと目を上げて、彼女に優しく言いました。「奥さん、もしこの子がいらないのなら、私がいただきますよ。」

私たちの天の父である神も同じです。神も大きな喪失を体験されて、私たちを優しく愛してくださいます。たとえ友人や家族が見捨てても、神は決して私たちを見捨てません(詩27:10)。どんなときも、私たちに目を留めていてくださいます。

(David Roper)

神は雀のことさえ心配なさるのだから、私たちのことを心配してくださるのは確かなことだ。