グーグルで「影響力のある人」と検索したら、「世界で最も影響力のある人」という項目のさまざまなリストが出てくるでしょう。そして、この種のリストには通常、政治家、起業家、スポーツ選手、科学や芸術方面の著名人、芸能人が名を連ねています。この人たちのために料理を作ったり、掃除をしたりする人たちの名を見つけることはありません。しかし、この俗に言う「身分の低い人たち」が、自分の「主人」に当たる人たちに影響を与えるのは珍しいことではありません。

聖書の中の将軍ナアマンの話には、ふたりの王とひとりの預言者が登場します(Ⅱ列5:1-15)。しかし、ナアマンのツァラアト(彼の地位を奪い、人生を変えてしまった病)が癒やされるきっかけは、彼の家の奴隷の言葉でした。イスラエルから捕虜として連れてこられた若い娘は、ナアマンの妻に、サマリヤにいる預言者は彼の病を癒やすことができると伝えました(5:2-3)。また、ヨルダン川で水浴するようにというエリシャの指示にナアマンが怒ったとき、その命令に従うように彼を説得したのは、彼のしもべでした。その結果は、ナアマンの快癒と「私は今、イスラエルのほか、世界のどこにも神はおられないことを知りました」という告白でした(5:15)。

これは、イエス・キリストに従う者の役割を表した何と素晴らしい逸話でしょう。私たちは、人々に影響を及ぼすために召されています。私たちは主のしもべです。人生を変えてくださるお方を指し示すために、召されています。