遅い到着も 大歓迎
ある晩、老人ホームを訪れると、トムという名の入所者が部屋からそっと出て来て、私のところに来ました。しばらく雑談をしてから、彼は尋ねました。「これほど年をとってからクリスチャンになるなんて、神に失礼ではありませんか。」このような質問は、驚くに値しません。私はチャプレンですが、年配の人、依存症の患者、また前科のある人たちから、表現は違っても、よく同じような質問をされます。彼らは、自分たちはもう手遅れで、神を信じたり、神に用いられたりということが、できるはずはないと思っています。
愛と祈り
子どもに人気の童話の主人公「クマのプーさん」は、カンガルーのカンガが飛び跳ねて行くのを見て思います。「僕もあんな風に跳べたらなあ。できる人とできない人がいる。それが現実というものだ。」
みじめな成功
ジョージ・マクドナルド(1824-1905)は、スコットランドの小説家、詩人であり、キリスト教の牧師でもあります。彼は、「何をしたにしても、神抜きならみじめな失敗に終わる方が良い。さもなくば、もっとみじめな成功になるだろう」と記しています。この興味深い洞察は、マクドナルドの著書「語られなかった説教集」に記されており、今日の作家や講演家も引用することがあります。
ひとかたまりになろう
雪の持つ驚くべき性質は、世界中の多くの人にとって馴染み深いことです。ひとひらの雪片は氷の結晶から成っていて美しく、ふたつとして同じものはありませんが、手のひらの上ですぐに溶けてしまう、なんともはかないものです。ところが、大きなかたまりになると、大都市の機能を麻痺させる脅威にもなり、注意すべきです。樹木に降り積もった雪は、美しい景観を生み出し、芸術作品のモチーフになったり、カレンダーの写真になったりします。雪があるので、スキーを楽しめます。子どもたちは雪だるまを作ったり、雪を丸めて雪合戦をしたりして遊びます。これらすべては、雪が互いにくっつく性質を持っているからです。
人生最悪の日に
竜巻がミズーリ州のジョプリンという町を襲いました。2011年5月のことです。ある若い女性は浴槽に逃げ込み、夫が上に覆いかぶさりました。こうして彼女は飛び交う瓦礫から守られ、夫は亡くなりました。彼女が「なぜ」と問うのは当然です。けれども、竜巻から1年が経った頃、彼女の心は少しずつ癒されていました。人生最悪の日にも自分は愛されていたと気づいたからです。
田舎の医者
シンクレア・ルイスの小説「本町通り」は、田舎の開業医と結婚した洗練された都会の女性、キャロルの物語です。彼女は、新しく暮らすことになった小さな町で、自分はみんなより優れているとお高く止まっていました。しかし、重症の患者に対応する夫の姿を見て、自分の間違いを示されます。それは移民の小作農が大怪我をして運びこまれ、腕を切断しなければならないというときでした。キャロルは、患者と取り乱している患者の妻を優しく励ます夫の姿を見て、心から彼を尊敬しました。暖かく真摯に人に仕える医師の姿は、プライドに凝り固まったキャロルの心に衝撃を与えました。
飛行 シミュレータ
飛行機のパイロットは、飛行シミュレータで膨大な時間をかけて訓練をします。飛行シミュレータは訓練生に、飛行機を操縦する際に起こるかもしれない問題や危険を擬似体験させてくれます。訓練生は、地上から飛び立つことはありません。たとえ墜落したとしてもかすり傷ひとつなく、その場を立ち去ることができます。
水問題
教会堂の建設が始まって、私たち教会員はわくわくしていました。毎週日曜日になると、建設現場に掘られた大きな穴を期待して見ていましたが、工事ははかどっていないようでした。 問題は水でした。水がありすぎる場所と無さすぎる場所があるのです。ひとつは地下水の問題です。会堂予定地の地下に泉が湧き出ていて、この水が適切に外に流れ出すように手当てをしない限り、市から建設許可が下りません。もう一方は水道です。設置が義務づけられているスプリンクラーに十分な水を供給するために、新たな水道管を引き込まなければならないというのです。これらの規定を満たすために工事が遅れるのは困るのですが、規則に従わなければ、後で大問題が起きるかもしれません。
何もないところで支えられる
ナショナル・ジオグラフィック・ソサエティ出版の世界地図には、地球の質量は6.6×1021トンだという注記があります。しかし、これだけの重さを下で支えているものは何もありません。私たちの住むこの星は、時速訳1,670キロメートルで自転しながら、太陽の周りを回っています。しかし、それを気にすることはめったにありません。健康のことや人間関係、家計のやりくり等、生活の気遣いに追われて日々を送っているからです。