ヴィヴィアンとドンは90歳代半ばの夫婦で、結婚生活は70年以上になります。最近、ヴィヴィアンは失望を体験しました。臀(でん)部を骨折してしまったのです。ふたりは高齢のために体力がなく、以前のように活発な教会生活ができないことを数年前から悲しく思っていました。それに輪をかけての骨折です。この出来事は、ふたりにとって本当に辛いことでした。

しかし、ヴィヴィアンとドンは今でも懸命に神に奉仕しています。彼らは祈りの勇士です。彼らの奉仕が人目につくわけではありません。教会の活動にいつも参加して、人に知られるわけでもありません。しかし、舞台裏で忠実に神に仕えています。

マタイの福音書25章にあるタラントのたとえ話は、神がくださったタラント(能力)を賢く用いなければならないことを教えています。すべての人には、何らかの能力や技術が、神から与えられています。神がくださったタラントを使わずに、埋もれたままにしてはいけません。

神が私たちを用いるのは、健康で活力あるときだけではありません。子どもの時、老人になった時、また、病気や弱った時であっても、神は私たちを用いられます。ヴィヴィアンとドンは、祈ることで奉仕しつづけています。このふたりのように、「おのおのその能力に応じて」(15節)自分の能力を用い、尊い主に仕えるなら、それは救い主を誉れとすることです。