アイダホ州の我が家からは、北にジャグハンドル山が見えます。そのふところには氷河湖がありますが、そこに至る道は、急な登り坂と野ざらしの大きな岩や浮き石に阻まれる険しい尾根道で、過酷な登山です。
しかし、登り口には小川があります。それは柔らかく苔の生えた地面からにじみ出る湧水で、青々とした草原を流れます。旅人は、その静かな場所で充分に水を飲み、苦しい山登りに備えます。
ジョン・バニヤンの古典『天路歴程』は、キリスト者の信仰を表す寓意物語です。主人公のクリスチャンは、困難の丘という険しい登り坂のふもとに着くと、まず近くの泉に行って元気を回復するために水を飲み、それから丘を登り始めました。
もしかしたらあなたは、重い病気や子どもの非行などという困難の丘に直面していて、その試練に耐えられそうもないと感じているかもしれません。一つひとつの大きな課題に取り組む前に、まずは元気回復の泉、すなわち、神のみもとに行きましょう。自分の弱さ、疲れ、無力感、恐れ、疑いをすべて携えて、神の御前に行きましょう。そして、神の力、強さと知恵を充分にいただきましょう。神はあなたの置かれた状況をすべて知っておられ、励ましと慰めと、霊の力を豊かに与えてくださいます。神はあなたの頭を上げさせ、前進する力をくださいます。
御父よ、今あなたのみもとに参ります。どうか、弱い私を強め、 疲れを癒し、疑いを信仰に変えてください。
万物を...支配される主は、クリスチャンのために... 道を備えて下さった。―ジョン・バニヤン『天路歴程』より