養子に迎えた息子が私たちとの生活に慣れ、心の傷も癒されて欲しいと忍耐強く接してきました。しかし、幼児虐待の傷は問題行動となって表れました。彼の過去に心から同情しつつも、私は彼から気持ちが離れて行きそうでした。自責の念に駆られながらカウンセラーに相談すると、「まず、あなたが愛してください。自分は愛を受けるにふさわしいと分からせてあげれば、彼の行動は変わってきます」と言われ、心を打たれました。

使徒ヨハネは愛しなさいと教会に迫っています、神の愛は、私たちが愛し合う原動力であり、理由だと語ります(Ⅰヨハ4:7、11)。相手が誰であれ、自分には愛が足りないと思うことがよくあります。しかし、「神が、まず私たちを愛してくださった」(19節)という聖書のみことばによって、もう少し頑張ってみようと思いました。神はご自分のひとり子を与えて、私たちに対する愛を示してくださいました。神の気持ちが離れてしまわないのは、本当に感謝なことです。

罪が深ければ神の愛も深まるということはありませんが、神は罪人にご自分の愛を明らかにされました(ロマ5:8)。神が先ず愛してくださったので、その愛に応答し、またその愛を映して、私たちは互いに愛し合っていきます。