世界大恐慌下の米国で、著名な写真家ドロシア・ラングは、フローレンス・オーウェンズ・トンプソンと彼女の子どもたちを撮影しました。その有名な写真「移民の母」は、エンドウ豆の不作の後の絶望を捉えています。この写真をカリフォルニア州ニポモで撮影した時、ラングは農業安定局の仕事をしており、農場の季節労働者の窮状を当局に知って欲しいと願っていました。

哀歌はエルサレム陥落後のユダの絶望を語っています。ネブカデネザルの軍勢はエルサレムに攻め込む前に町を包囲し、兵糧攻めにしたので人々は飢えに苦しみました(Ⅱ列24:10-11)。こんなことになったのは、ユダが長年、神に不従順だったからでしたが、哀歌の作者は、民を代表して神に叫びました(哀2:11-12)。

詩篇107篇の作者も、イスラエルが荒野をさまよった絶望の時代(4-5節)を描写しましたが、その焦点は、苦しい時に取るべき行動に移ります。この苦しみのときに、彼らは主に向かって叫びました。すると素晴らしいことに、主は彼らを苦悩から救い出されたのです(6節)。

絶望しているなら黙っていないで、神に叫びましょう。神は耳を傾け、希望を取り戻させたいと待っておられます。神が即、苦しい状況から抜け出させてくださるとは限りませんが、いつもともにいてくださると約束しておられます。