1人はドイツ人、もう1人はデンマーク人。80代の2人は、それぞれ60年間の結婚生活の後に配偶者と死別しました。自宅は15分しか離れていないのに、その間に国境があります。ふたりは恋に落ち、家で食事を共にしたりしていましたが、コロナ禍で国境が封鎖されました。それでも毎日、午後3時に静かな田舎道の国境で待ち合わせ、各々の国の側に座ってピクニックをしました。彼らの愛は、国境や感染症より強かったのです。

雅歌は揺るぎない愛の力を表現しています。ソロモン王は「愛は死のように強」いと語ります(8:6)。死を免れる人はなく、抗うことのできない力を持っています。しかし、愛の力は、それに劣らないとソロモンは語ります。愛は「火の炎、すさまじい炎」だというのです(6節)。

爆発して燃上した炎を見たことがありますか。愛は燃え上がる炎のようで、押しとどめることはできません。「大水もその愛を消すことができません。洪水も押し流すことができません」(7節)と語ります。

献身的な真の愛ならば、人間の愛にもこの種の性質が反映されます。しかし、神の愛は、この潜在力、無限の深さ、粘り強さを持つ唯一の確かな愛です。驚くべきことに、私たちは皆、その決して消されない神の愛で愛されています。