グランドキャニオンで25日間のラフティングの旅を終えたザック・エルダーと仲間たちは、ゴムボートを回収しに来た人から、恐ろしい新種のウィルスについて聞かされました。パンデミックの前に旅に出ていたので、最初は冗談だと思いましたが、峡谷を出て電波が入ると、携帯電話に親たちから緊急メールが次々に届きました。彼らはぼう然とし、川に戻って現実逃避をしたいと思いました。
知ることで苦しむ場合があります。賢者は、「知恵が多くなれば悩みも多くなり、知識が増す者には苛立ちも増す」(伝1:18)と述べています。幼子がうらやましくなります。差別や暴力、がんなどをまだ知らないのですから。自分の弱さや醜さに気付かなかった頃、アルコール依存の親族や、親の離婚の原因など、家族の問題を知らなかった頃、そんな昔が懐かしくありませんか。
知ってしまったことによる痛みは、知らないふりをしても避けられません。一方、より高度な知識もあります。乗り超える力、成長して栄える力を与える知識です。聖書は、キリストが「私たちにとって神からの知恵、すなわち、義と聖と贖い」(Ⅰコリ1:30)だと語ります。イエスは闇の中で輝く神のことばです(ヨハ1:1-5)。あなたの苦しみは、イエスに近づくきっかけになります。イエスはあなたを心配して待っておられます。
知らなければ良かったと思うことがありますか。その気持ちをイエスに話しましょう。すっきりしなければ、何度でも話して主に引き取ってもらいましょう。
イエスよ、こんな苦痛を喜ぶことはできませんが、あなたに向き合わせてくれたのですから、意味あることと言えるでしょう。