フィギュアスケート選手として類を見ない成功を納めた少女の顔に、不安と恥が表れていました。2022年の冬季オリンピックを控え、一連の好成績により金メダル獲得を確実視されていたのに、体内から禁止薬物が検出されたのです。絶大な期待とごうごうたる非難の重圧で、フリーの演技では何度も転倒し、勝利もメダルも逃しました。氷上での自由と創造性は、規則違反への非難に破壊されてしまいました。

自由意志を実現させるためには従うことが不可欠だと、神は当初から人に教えられました。不従順はアダムとエバ、そして私たち全てに、惨憺(さんたん)たる結果をもたらしました(創3:6-19)。逆らう必要など無かったのです。1本の木を除いて「どの木からでも思いのまま食べてよい」(2:16-17)と言われていたのですから。しかし、彼らは「目が開かれて、……神のように」なると考えて禁断の「善悪の知識の木」の実を食べました(3:5、2:17)。その結末は、罪、恥、死でした。

畏れ多いことに、神は私たちに多くの良いものを与え、それを楽しめるように自由を下さいました(ヨハ10:10)。そして私たちの益のために、ご自分に従うよう愛をもって呼びかけられます。神に従う選択をするように助けていただきましょう。そして、恥じることのない喜びに満ちた人生を送れますように。