ハリウッド映画のスパイは高級スポーツカーを乗り回すかっこいい人ですが、実際は真逆だと元CIA長官のジョナ・メンデスは語ります。スパイは影が薄いそうです。平凡で目立たなく、人の記憶に残らない人が望ましいと言います。最高の諜報(ちょうほう)員は全然それらしくない人です。

イスラエルのスパイ2人がエリコに忍び込んだ時、彼らを追手からかくまったのはラハブでした(ヨシ2:4)。彼女は神が諜報活動に用いそうな人物ではありません。なぜなら、カナン人、女性、娼婦とあり得ない条件がそろっていたからです。しかし、ラハブはイスラエル人の神を信じ始めていて「あなたがたの神、主は、上は天において……神であられる」(11節)と言いました。彼女は神のスパイを屋上に上がらせ、亜麻で覆い、その後の逃走を助けました。神は「遊女ラハブと、その一族……をヨシュアが生かして」(6:25)おくようにされました。彼女の信仰に報いられたのです。

よもや神に用いられることはないと感じていませんか。体が弱かったり、人を動かす華やかさが無かったり、過去に汚点があったり……。しかし、歴史はラハブのように神の使命を与えられた、罪を贖(あがな)われた人で満ちています。保証します。神は、凡人中の凡人という各々のために、みこころの目的を持っておられます。