映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は、2019年公開の傑作ですが、それを観て原作の感動を思い出しました。特に賢くて優しいママです。私は原作に描かれた彼女の揺るぎない信仰に引かれます。それが娘たちを励ます多くの言葉の土台になっているのです。「問題や誘惑は……たくさんあるけれど、天の父の御力と優しさを感じることができれば全て乗り越えることができるわ」という言葉は特に印象的です。

これは「主の名は堅固なやぐら。正しい人はその中に駆け込み、保護される」(箴18:10)というみことばの真理と重なります。古代都市のやぐらは、敵の攻撃などの危険に際して安全を保つ場所として建てられました。それと同じく、キリスト者は神の配慮の中に駆け込むことで平安を得ます。神は「われらの避け所 また力」(詩46:1)だからです。

箴言18章10節は、主の「名」が守ると語りますが、「名」とは、神の全てです。聖書は、神は「あわれみ深く、情け深い神。怒るのに遅く、恵みとまことに富」むと表しています(出34:6)。神が私たちを保護できるのは、強大な力の持ち主であると同時に、傷ついた人を守りたいという優しい愛の持ち主だからです。私たちの天の父は、苦しみの中にある全ての人々に対して、神の力と優しさという避難場所を提供しておられます。