コペンハーゲン在住のオーレ・カソーは大の自転車好きです。ある朝、歩行器を横に、ぽつんと座る老人を見かけました。その時ふと、自転車の自由を高齢者に提供したいと思いました。天気の良い日に自転車式人力車を借りて高齢者施設に行き、乗りたい人はいませんかと呼びかけると、女性住人と職員が手を挙げました。こうしてサイクリング・ウィズアウト・エイジは始まったのです。
自転車に乗った日々を懐かしむ人々に仕えたいというオーレの夢は、20数年で、65万人以上の利用者を生みました。総利用数は300万回に上ります。高齢者たちは、友人に会いに行ったり、アイスクリームを食べに行ったり、風を感じたりします。彼らは、よく眠れ、食欲も増し、孤独感が軽減したと語ります。
この話はイザヤ書の「苦しむ者の願いを満たすなら、あなたの光は闇の中に輝き上り、あなたの暗闇は真昼のようになる」(58:10)の現代版の具体例でしょう。神は「主は絶えずあなたを導いて、焼けつく土地でも……あなたは、潤された園のように、水の涸(か)れない水源のようになる」(11節)と約束しておられます。
神は「あなたのうちのある者は、昔の廃墟を立て直」すと言われました(12節)。神に助けてもらって人を助けるという心づもりを常にしておきましょう。
あなたの住む地域で、助けが必要な人とは誰でしょう。その人たちのために今日、微力ながら出来ることは何でしょう。
愛する神よ、さりげなく人を助ける方法を示してください。その人が、あなたの内にいのちを見つけられますように。