多くの国で、命懸けで聖書を母語に翻訳する人たちがいます。聖書が非常に重要だからです。そして、聖書翻訳の現場で逮捕の危険にひんするのは、多くの場合、現地で暮らす普通の信者です。

キリスト教を敵視する国で働くある女性翻訳者は言いました。「この仕事をやり遂げねばなりません。自分の大切な人たちがキリストの救いにあずかるのを見たいのですから」

一般の信者のチームで密かに聖書翻訳をする組織を運営する男性は、地域教会で成熟した信者を育てるために聖書は必須だと言います。「母国語の聖書がなければ教会開拓をしても、信仰はもって一世代だけでしょう」と語ります。

この本を翻訳する理由は、聖書のような書物は他にないからです。聖書は時代を越えて生き残った極めてまれな書物であり、信ぴょう性が高く、人の心の描写が的確です。「生きており、力を発揮し……心の思いや考えを見分けることができ」ます(ヘブ4:12)。「聖書はすべて神の霊の導きの下に書かれ」ました(Ⅱテモ3:16)。最も重要なことは、これが「キリスト・イエスへの信仰を通して」(15節)の救いの源と現実を明らかにする書物だということです。

聖書の御言葉を大切にしましょう。しっかり読み、従いましょう。また、世界中の人々が聖書を母語で読めるように皆で支援しましょう。