オックスフォード大学のウルフソン・カレッジに『彼らも一つとなるため』という現代アートがあります。複数のパネルで構成されたこの絵画には、飾り気のないテーブルの上に質素なカップが13個描かれています。そのシンプルさで最後の晩さんの奥深さを際立たせています。中央の目を引く大きなパネルには、イエスを表すパンと杯が描かれ、その周囲に配置された12個のパネルは、弟子たちの存在を示しています。

この絵はイエスがパンと杯を取られた最初の聖さんを想起させるものです。主はこの新たな祝宴を、ご自分に従う全ての人のために定められました。もう一つの味わい深い点は、カップの描かれていない一列のパネルも含めて完成としていることです。その空白は、絵を見る私たちをテーブルに招いているようです。

パウロは、「あなたがたは、このパンを食べこの杯を飲むごとに、主が来られるときまで、主の死を告げ知らせるのです」(Ⅰコリ11:26)と私たちを励まします。この食卓には、イエスの死と復活が神との平和への道を開いたと信じる全ての人の席が用意されています。

聖さんにあずかり、イエスの犠牲を宣言し、心に留めるとき、私たちは国を超え、時代を超えて、聖徒たちの共同体に加わります。それは一つとされた教会という麗しい姿です。