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囚われのクリスマス

ドイツの有名な牧師、マルティン・ニーメラーは、ヒトラーに公然と反対したため、8年近くもナチスの収容所に入れられました。1944年のクリスマス・イブ、ニーメラー牧師は、ダッハウ収容所で仲間たちに希望の言葉を語りました。「親愛なるみなさん。このクリスマス、ベツレヘムに生まれた赤子を仰ぎましょう。そのお方は、私たちに重くのしかかるすべての荷をともに担うために、私たちのもとに来られました…神の方から私たちに橋を架けてくださったのです。いと高き方からの夜明けは、すでに来ています。」

何を贈ろうか?

クリスマスに教会堂を飾りつける奉仕を担当した人たちは、飾りつけのテーマを「クリスマスリスト」にしました。そして、通常の金銀のオーナメントは使わず、赤と緑の札を教会員に配り、その片面に、イエスから頂きたいもの、反対の面には、降誕を祝ってイエスに差し上げようと思うものを書いてください、と言いました。

一番嬉しかったプレゼント

修養会で「今までで一番嬉しかったクリスマスプレゼントは何ですか」と質問されると、スポーツマンタイプの男性が、 「その答えは簡単だ」と言いました。「僕は大学を卒業したら、プロのフットボール選手にスカウトされると思っていましたが、そうならなくて腐っていました。そして、周りの人たちを傷つけていたのです。それから2年。フットボールを離れてから2度目のクリスマスに、今隣に座っている友人の教会に、クリスマス劇を観に行きました。求道心などありません。姪が出演するので、行ったのです。そのときの気持ちを表現するのは難しいのですが、なぜか、子どもたちの劇の真っ最中に、僕も羊飼いや天使たちと一緒にイエスに会わなければ、と切実に思いました。会衆が『きよしこの夜』を歌い終わった時には、立つこともできず泣いていました。」彼はもう一度、隣の友人をチラリと見て言いました。「彼は、家族を先に帰しました。そして、イエスを心に迎える祈りを導いてくれたのです。あの夜、僕は、最高のクリスマスプレゼントをもらいました。」すると、隣の友人がすくっと立ち上がって言いました。「みなさん、それが僕にとっても、一番嬉しかったクリスマスプレゼントです。」

喜びを広める

ジャネットは外国の学校で英語を教えていましたが、職場の雰囲気は重苦しいものでした。各々が黙々と自分の仕事をして、互いに手伝ったり、励ましたりもせず、誰も幸せそうに見えません。しかしジャネットは、神が自分にしてくださった全てのことに感謝しているので、その思いが行動に表れます。彼女は、いつも笑顔で人なつっこく、面倒がらずに他人を助けます。そして、鼻歌を歌ったり、賛美歌を口ずさんだりするのです。そんなジャネットに感化され、学校の雰囲気が少しずつ変わってきました。笑顔の人が増え、助け合いも増えました。教育委員会の人がやって来て、何が変わったのかと尋ねると、校長はクリスチャンではないのに、「イエスが喜びを運んで来ました」と答えました。ジャネットはイエスの愛で満ちていて、それがみんなの上にこぼれ落ちたのです。

最高の知らせ

私たちはテレビやラジオ、ネットやスマホを通じて、世界中のニュースにさらされます。その大半は犯罪、テロ、戦争、不況など悪いことですが、悲惨の闇を貫くように、自己犠牲的な親切、画期的な治療法の開発、和平交渉の進展等の良いニュースが届くこともあります。

クリスマスの光

毎年、クリスマスの季節になると、シンガポールの観光名所、オーチャード・ロードは、光と色彩のワンダーランドに変わります。このライトアップの目的は、大勢の観光客に来てもらって、沿道の店でお金を使ってもらうことです。楽しい雰囲気、クリスマス・キャロルの歌声、大道芸などを目当てに、多くの人がやって来ます。

宇宙からの眺め

宇宙飛行士、チャールズ・フランク・ボールデン・ジュニアは、「初めて宇宙に行って、地球に対する考え方が劇変した」と言います。64万4千メートル上空から見下ろした地球は美しく平穏に見えましたが、中東の上を通過したときには、現実に引き戻されました。その地で紛争が続いていることを思わずにはいられなかったからです。彼はその瞬間、地球を「あるべき姿」という視点で見たと言います。そして、地球を良くするために最善を尽くそうと奮い立ったとも述べています。

クリスマスの犠牲

オー・ヘンリーの代表作「賢者の贈り物」の主人公ジムとデラは貧しい若夫婦です。ふたりはそれぞれ、相手に特別なクリスマスプレゼントをしようと思いましたが、お金がありませんでした。そこで思い切った行為に出ました。ジムは、唯一高価な持ち物である金時計を売って、デラにくしを買いました。デラは自分の長く美しい髪を売って、ジムに時計のチェーンを買いました。

壊れやすい贈り物

壊れやすい物を送るとき、「こわれもの注意」と書いた赤いラベルを貼って注意を促します。神から私たちへの贈り物も、壊れやすい器に入っていました。何と、赤ん坊です。私たちは最初のクリスマスを絵に描いたような美しい情景だと思いがちですが、子どもを産んだことのある人なら誰でも、そんなことはないと言うはずです。マリヤは疲れ切っていたでしょう。また、不安だったことでしょう。初産の上、不衛生な場所での出産でした。マリヤは赤子を布にくるんで、飼葉おけに寝かせました。宿屋には彼らのいる場所がなかったからです(ルカ2:7)。