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シンプルさには力がある

アメリカで確定申告をする人たちの中で、税収業務の規則について理解しようと時間をかける人はほとんどいませんが、それにはもっともな理由があります。フォーブス誌によると、アメリカの課税者の分類コードが、2013年には400万を超えたそうです。実際、税法はどんどん複雑になっていて、専門家でさえ、すべての規則を正しく当てはめて処理するのは大変です。その複雑さ加減は、まったくもって厄介です。

気難しい人々

著書「被告席に立つ神」の中でC.S.ルイスは、うまく付き合うのが難しいのはどういう人たちなのかについて語ります。自己中心、怒りっぽい、嫉妬深いなど、ねじれた性質が良好な人間関係を阻害します。私たちは時々、こういう難しい人たちと争わなくてよいならば人生はもっと楽なのに、と思います。

共有する絆

車内にキーを残してロックしてしまい、かぎ屋を呼ばなければならなかったとき、思いがけなく嬉しいことがありました。かぎ屋は、私のフォード製の愛車のドアを開けようと作業しながら、世間話を始めました。私は、彼の温かい話し方や聞き覚えのある訛りに好感を持ちました。この人はジャマイカ出身でした。私はジャマイカを何度も訪れたことがあって、あの島が大好きです。このことで、かぎのトラブルに見舞われたイヤな気分が一変しました。ふたりとも、あの美しい島国を愛していたので、私たちはちょっとした仲間気分を味わいました。

家紋

アイルランドの西側に位置するアラン諸島は、美しいセーターで有名です。羊毛糸で様々な模様を編み込んだセーターです。この模様の多くは、島の文化や伝承に関係したものですが、中には家紋のように個人に関わるものもあります。この島の各家庭には、それぞれに固有の家紋があります。漁師が海で遭難したとしても、着ていたセーターの家紋の模様から、身元確認ができると言われています。

山の頂の穀物

今までにいくつもの山に登ってきましたから、山頂には大して何もないことを知っています。そこにあるのは、むきだしの岩とコケの類ぐらいです。豊かに育った穀物を見ることは、通常ありません。

容赦なし

我が家の車のあだ名は、「せっかち君」です。日曜の朝は、ことさら気ぜわしくなります。教会で必要なものをすべて車に積み込んで、助手席に乗り込みます。そしてドアを閉めるやいなや、夫のジェイが車庫から車を出すのですが、私がまだごそごそしているうちに、シートベルトの警告音が鳴り始めます。「お願いだから、ちょっとだけ待って」と言っても、答えはもちろん「ノー」です。シートベルトを装着するまで、警告音は容赦なく鳴りつづけます。

思いやりある世話

マックスは趣味で小さな牧場を営んでいますが、最近、知らないうちに子牛が生まれていてびっくりしました。牛を買ったとき、妊娠中の雌牛がいるとは知りませんでした。悲しいことに、母牛は産後の肥立ちが悪く、まもなく死んでしまいました。マックスはすぐに粉ミルクを買い、ほ乳瓶を使って自ら子牛にミルクを飲ませました。彼は、「子牛は僕が母親だと思っているみたいだ」と言いました。

耳を傾ける

ジョイス・ハゲットは「耳を傾ける」という本の中で、苦境にある人の話をよく聞き、適切に応答することを学ばなくてはならないと述べています。ジョイスは苦境にある人たちから「助けてくれてありがとう」と言われる経験を何度もしたそうです。しかし彼女は言います。「私はほとんど何もしていません。ただ話を聞いただけです。私はやがて、人を助ける一番の方法は、黙って聞くことだと思うようになりました」と語っています。

上から降りる

階段の上にいて降りるのを怖がっている一匹の子犬を、ビデオカメラが映していました。下には「がんばれ」と応援している人たちがいましたが、子犬のデイジーは、どうしてよいのか分かりません。みんなのところに降りて行きたくてたまらないのに、怖がって上でウロウロするばかりです。するとサイモンという大きな犬が助けに行きました。サイモンは階段を上ると、「ほら、簡単だよ」と言わんばかりに降りてみせました。しかし、デイジーはもじもじしています。サイモンはもう一度、今度はゆっくりとやってみせました。そして、デイジーが踏み出すのを待ちます。しかし、デイジーはまだ怖がっていました。サイモンはもう一度、デイジーのそばまで階段を上って行き、降り方を示しました。ついにデイジーは勇気を奮い起こして、前足を出し、後ろ足を前足に引き付けました。その間、サイモンはデイジーのそばから離れませんでした。ついにデイジーは降りることができました。みんな拍手喝采です。